仕事の区切り
十日間続いた一つの仕事が終わり区切りがついた。見ず知らずの者に仕事を教える。教わるよりも難しい。最終日の今日、別れ際にその彼に私の置かれている立場、思っていることを打ち明けた。そして未だ自分の進むべき道を迷っている彼に対し、早く自分の進むべき道を見出だしてそのレールの上を走りなさいと助言した。最後に彼に握手を求め、右手を差し出したところ、パスモを持っていた彼は右手を空け、力強く私の差し出した右手をにぎりしめ『ホントにありがとうございました。』と言葉をかけてくれた。その言葉だけが、この十日間の私の疲 れを癒してくれた。少し嬉しく恥ずかしかった。
