◎9時北小松駅から歩き始めた。なんだかまだまだ暑い。ここはほぼ一か月ぶり、前回も歩きながら背に日照りを受けて歩いていたが、9月も半ばを過ぎた今もそう変わらない暑さ、じりじりである。先日来の“かるた”作業が一段落つき、何もする気が失せ、ぼ~っとしながら天気予報を見ると、「明日がいいじゃない」と山行を決めた。一か月以上“かるた”漬けの日々、「ああでもないこうでもない」と夢にまで絵の構想が何度か出てくる始末、「ま この歳になって エンヤコラの日々は 楽しかった」最近スケッチ画をパソコンに入れ色を入れる絵:CGに凝っているが、今回のかるたもそれを多用した。

◎10:20鈴峠。車窓からは前回同様比良山系は雲がかかっていた。青空で太陽も出ているがキラリ快晴ではない、ただ、暑い、前回と変わらない暑さは体力を消耗する。最近河原を走りながら、「ちょっと体力が戻ってきたね」なんて喜んでいたが、今日もまた登りでばてている、まだまだ続くこの登り、一本目でこんなことを言ってなんとすると叱咤激励するも、身体は正直に悲鳴を上げている。

◎白い綿のようなキノコが落ちていた。スマホで調べるも出てこない、帰ってパソコンで調べるもわからない。綿の花のようなところに柄が付いている。キノコのカビとも出ているが、ま、ケタイなもの発見でいいか。

◎ふ~ふ~言ってヤケ山にやってきた。「このペースだと 釈迦は2時になるかな 前回同様 時間がかかる」春は4時間で登っていた、ばてることなくどんどん登れた、いやだねえ衰えは・・。

◎ヤケオ山にやってきた、もう一本足らずで釈迦だ、がんばるべ。空は青々、琵琶湖がまる見え、麓の街がくっきり見える、水上バイクの轟音が湖面を走っている、安曇川の街も見える、伊吹、鈴鹿の峰々がかすんでいる。ススキの穂先が固く空に刺さっている。釈迦のあたりが霧で見えない。前回は同じような時間に小雨が降ってきてカッパを出して着た。今日はまわりが明るいので降りませんようにとエンヤコラ登って行った。

◎腹が減らないということは体調が良くないんだね、登りの途中で、カップヌードルを食ったこともあって、釈迦をちょっと下ったところで弁当を広げた。いつもの玄米ごはんに梅干しと胡麻、おかずは卵とじの野菜炒め、なんてことを言いながら、美味いとぺろり平らげた。カップヌードル用に持ってきた湯をソロりそろりと口に入れた、熱い白湯は心地いい、しっかり腹に入っていく。

◎登りの時にはすでに着ているものが汗でぐっしょりしていた、長袖のシャツ一枚、首にタオル、ズボンのベルトも、ザックのベルトも濡れている。水は2L 持ってきたがゴクリゴクリと飲み続けている、麓の水場に着くころには水は一滴も残っていないだろう。

◎てっぺん付近で濃い黄色にまだら斑点のある蝶をたくさん見た、美しさという点では、この黄色は、オレは好きではないが、蝶の舞う山もいいじゃないかと好き嫌いをいうオレに、アカンを一点。

◎釈迦岳というピークはあまり楽しくない。木が生えそろい景色は見えない、そのテンちょっと下った北小松よりは琵琶湖がまる見えの崖のそば、ここはいい感じのところだ。北比良方面に行くと山の様子が変わり湿原があり武奈ヶ岳があり好きな比良が展開する。ここ数回常連の道、昔のロープウエイの駅のある道、樹々が鬱蒼と薄暗いが、大きな石、ひねくれた樹々、これまたいい景色が続く。

◎もう1時間ぐらいで登山口というあたり、スルリンとひっくり返った。雨がいつ降ったのか知らないけれどこのあたりの地面は湿っている。気をつけなくてはと思いながらも、ここは大丈夫だろうと思った石がスルリ滑った。右足が滑って右の手の平を床に着いた。手のひらの場所が草むらだったのでラッキーだけれど、石のスルリ感は、泥よりも抵抗が少ないようでまさにスルリであった。まだ3時だけれどなんだか薄暗い、隙間から見える空は青いけれど夕方の雰囲気、だんだん日が短くなってきているのかな。

◎ロープウエイの駅におりてきた。多分早い目のバスに乗れるのではと思いつつ、濡れたシャツを脱ぎタオルで体を拭いた。ザックから乾いたシャツを出し、ちょろり流れる湧水を汲んだ。一杯もう一杯、美味いねえ、冷たいねえ、ズボンの替えは持っていないのでこのままで歩き始めた。比良駅までのバスは400円也。

◎歩きながら、電車の中でビールでも飲みたいとゴクリ想像していたが、電車の冷房がきつい、ザックから雨具の上着を出して着た。1時間以上こういう冷房の中、若いころから冷房には弱いオレだ。