今夜は珍しく夜の予約が入ってなくて、最後のお客さんが退店されたのが19時半。

予約が入ってない夜は従業員は帰らせて、僕だけが閉店まで残り、飛び込み客に備えるのが常。

今夜そのまま予約が入らなければ、皆が帰った後こないだみたいに店で一緒にご飯食べない?と彼女に打診はしてあって。

彼女は定時で一旦帰って、20時頃に手料理を携えて再び店に来てくれました。

前回のように完全に閉店した店内ではなく、一応21時までは営業なので照明も煌々としてて少しもムーディではなかったけど

それでも店内は彼女と2人きり。
彼女は仕事の時とは違ってラフな格好。

仕事場にいる、オフモードの彼女。
その彼女の手料理を店の休憩室で食べるオレ。

現実と非現実、仕事とプライベート、公と私。
今までなら絶対交わらせなかったものが僕の目の前で同時に存在してて…それがたまらなく罪悪感と新境地であり、ときめき、気持ちを高揚させるんです。

彼女に、2階に居住スペースがある事を伝えました。

そこで生活しようかと思ってると伝えたら、賛成してくれました。通勤時間がもったいないから、そうした方がいい、と。

21時になり、店を閉めた後、彼女を2階に案内しました。引越し計画に備え掃除だけはしたけど何も無い部屋です。そして僕以外の人が入るのは初めて。

思ってた以上に広いし設備も整ってるし、うちより部屋数多いしキレイ…彼女はそう言ってました。

何だか、彼女と新居を内覧しに来てる気分になって、まぁそれもあながち間違いではないわけで、とにかく気持ちが抑えられなくて…。

彼女を抱きしめ、いろいろしてしまいました。そして、ここでなくても構わないけど一緒に暮らしたい、もっと一緒にいたい、とも伝えました。

彼女は飲んでたけど酔うほどの量ではなく、僕は完全にシラフ。こういうのは酔った勢いとか思われたくないから、シラフでいかないと。そう思ってたのもあって、一気に溢れ出してしまいました。

彼女からは、私でいいんですか?と言われました。

もう…その言葉が彼女の全てを物語ってるし、たまらない。

僕の親の事、彼女の犬の事、従業員の目と感情。課題はたくさんあるけど、一歩ずつ前に進むのみです。