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4000メートルの崖にかこまれ、そとの世界を知らない町がありました。
町はえんとつだらけ。
そこかしこから煙があがり、あたまのうえはモックモク。
朝から晩までモックモク。
えんとつ町に住むひとは、くろい煙にとじこめられて、
あおい空を知りません。
かがやく星を知りません。
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絵本えんとつ町のプペルはこんな冒頭から始まります。
作者:にしのあきひろ さんは、えんとつ町は「現代社会」を表しているといいます。
小さい頃、何かやりたいこと、なりたい自分を話すと大人たちから、そんなものできるわけない。現実をみろ。と言われる。
さらに
友人と違う意見を言えば、あいつは変だ。おかしいよね。目立ちだかりだ。と距離を置かれる。
やがて、自分の意見も自由に言えない空気になってしまう。
この物語の主人公の一人ルビッチも、黒い煙の上に広がる満点の星空を夢見て、町の人たちから叩かれている。
それでも、星空を見ることを友人のゴミ人間プペルと一緒に願うのです。
「夢」「友情」「家族」
この三つが詰まったとても温かい作品です。
2020年には映画公開も決まっています。映画で流される「Shine on me」作詞/作曲YHANAELも本当に感動する曲でした。
今からすごく楽しみです。
何かを始めようとするとき、周りと違うようなことをするとき、それが大なり小なりあるけれど、周りからは変な目で見られます。「よくやるね。」「何か企んでるの。」「最近、大丈夫か?宗教にはまってない?」
やっぱり、そんな言葉を聞いた時は傷つくし心が痛くなる時がある。
そんな落ち込んだ時、うまくいかない時とか僕はこの絵本読んで力をもらっています。