ゼロファーストデザインで特注家具のデザイン・製作のご依頼を頂きましたお客様の納品事例をご紹介します。今回のアイテムはご自宅用のワードローブです。
衣類などの収納部屋に造り付けのクローゼット収納を作りたいというご相談を頂きまして、お宅におじゃまして実際の設置場所見ながらお話を伺いました。今回のようなケースの場合、まだ建物が出来る前の段階やよほど遠方の場合を除いて事前にお伺いしてプランを進めます。図面や写真だけでは伝わらないスケール感や内容の雰囲気、お客様の好みや収納の場合は収納する物量などを確認します。
既存の収納では収納量が足りず、基本的には収納だけのお部屋としてお使いになるとの事なので、お部屋の両サイドそれぞれに壁面収納を作るプランを提案しました。
オーダー家具、特に収納家具をプランする場合、何を収納するのか、どのような頻度で使うのか、どのぐらいの物量があるのかなど、事前にお客様からヒアリングを行いデザインを進めます。今回は衣類が中心で扉付きや引き出しの中に仕舞うのではなく、お店のようにハンガーで吊るしたり、畳んでも陳列するような感じで見える状態で収納したいとのご要望でしたので、収納量をキープしつつもゆったりと服を選べるような収納プランにしました。
縦方向に大きく上中下の3ブロックに分けて、一番上をバッグや帽子、箱などを収納する吊り棚、中間は横にパイプを通してハンガーを掛けられるように、下段は畳んだシャツや上着などを陳列するオープン棚を基本プランとして、その中で部分部分に細かな要望を取り入れてデザインを進めました。
デザインが決定後、製作期間を経て納品となります。アイテムやデザイン、時期によっても異なりますが、ご注文からおおよそ1ヶ月から2ヶ月の納期を頂いております。今回のように現場での取り付け工事が必要な場合も工事の手配や現場管理を含めて承っております。
こちらが納品後の写真。今回家具の表面材は日々の掃除のしやすさを考慮してポリエステル化粧板を使用しています。色はサンプルから選択可能で、お部屋に元々付いている収納の扉材の色と合わせて白系にしました。サイズや棚の割付、仕上げ材の選択などはもちろんですが、今回はオーダー家具ならではのこだわった箇所が随所にございます。
例えば、幅の狭い方のサイドの向かって右側はロングコートなどを掛けられるように高さ1800mmの扉付きの収納にしているのですが、扉の表側をミラー貼りにして姿見としてお使い頂けます。
反対側のサイドの下段は主に畳んだシャツを収納する事を想定し、棚と棚のピッチを約7.5cmと狭くし収納量を重視した設計となっています。棚板をガラスにする事で狭い間隔の棚でも圧迫感を軽減し、見た目にもすっきりとした印象となります。細かな部分ですと、ガラス棚の受けには耐震用の「グラフィックス」というパーツを使う事で、地震の際にガラス棚が飛び出してくる事を防ぎます。
上下を繋ぐ中間部分はステンレス製のパイプと専用の継ぎパーツで組み合わせた構造となっています。写真の手前と奥に見える正面にせり出したパイプは、専門用語で「フェイスアウト」と呼ばれています。主にアパレル店舗の陳列方法の一種で、その名の通りフェイス(顔)を外側に向けて商品全体を見せる手法です。今回はそれを住宅の収納に応用し、例えば何を着るかコーディネートで迷った時に一度手に取った服を元に戻さずに一旦保留の際、一時的に掛ける場所としてこのフェイスアウト部分をお使い頂けます。
写真中央の支柱の中間に組んだロの字のパーツですが、ここはネクタイハンガーとなっていまして、4面にネクタイを掛ける事が可能です。これらのステンレスパーツは既製品と一部特注で製作したパーツを組みわせた仕様となっていまして、他には無いオーダーメイドならではの作りです。
S邸ワードローブ
Size:W3000mm・D650mm・H2250mm / W1700mm・D650mm・H2250mm
Material :ポリエステル化粧合板・ステンレス・クリアガラス
Design:Ken Nozawa
ゼロファーストデザインでは、オリジナルデザイン、オーダー家具のデザイン・製作を承っております。また、ご自宅のコーディネートやリノベーションのご提案、各種店舗のデザイン、改装なども行っております。規模の大小に関わらず、ご用命の際にはゼロファーストデザインまでどうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
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