お盆になると帰ってくる人がいる。

篠ちゃんのご両親から、初盆供養のお誘いがあった。

仏壇に篠ちゃんの写真が飾ってある。
この写真を毎日見ながら、ご両親は暮らしているのだ。



写真は篠ちゃんと優子ちゃんが行った長崎旅行の時のものだそうだ。
その旅行が2人の一番幸せな時だったのかもしれない。
いい顔している。

そう言えば、篠ちゃんが旅行に行くと、必ずお土産を買ってきてくれた。
玄関にあるオルゴールも、水屋にある焼酎グラスもそうだ。
そして長崎旅行のお土産に貰った焼酎は、まだ飲めずに取ってある。

親よりも先に逝った不幸もの。

親は、亡くした子供の年を数えるという。
ご両親のやり場のない悔やしさが胸に痛い。

優子ちゃんは、長女のドラゴンより若い。
なくしたものを数えるには、若すぎる。

篠ちゃんのお母さんやお姉さんは、優子ちゃんの将来のことを心配されている。

もちろん親父も堀ちゃんも、悔いのない人生を歩んで欲しいと考えている。

「時間がかかりますよ」と堀ちゃん。
さすが人生の達観者。
時の薬のことを言っているのだ。

親父は、80歳までは生き、70歳まではマラソンに挑戦するつもりだ。

そしてその時がきたら
  1ヶ月位入院して
  1週間位は君達に面倒かけて
              逝きたいと思っている。

それまでは、君達の成長を見ていたいのでよろしく。