はじめに

数字の「6」については、時間の単位の関係が6の倍数になっていること等から、割と接する機会が多い数字だとの印象を有している方が多いのではないかと思われる。実は「6」という数字は、宗教の世界、さらには自然現象等においても多く観測されるものとなっている。

今回は、この数字の「6」について、それが現れてくる例やその理由等について調べてみた。

時間の単位の関係は「6」の倍数となっている

時間の単位としては、1年が12カ月、1カ月は(基本的に)30日、1日が24時間、1時間は60分、1分は60秒となっており、ここで現れてくる「12」、「24」、「30」、「60」は、全て6の倍数となっている。

1年が12か月となっている理由については、以前の研究員の眼「数字の「12」が持つ意味とその不思議な魅力-「12」という数字は何でこんなに生活の多くの場面で使われているのか?-」(2017.10.2)の中で、「暦を知る上での重要な「月」の動きに関連している。月が地球を1年間にほぼ12回転することから来ている。このことは、地球から見ていると、月の満ち欠けが1年間に12回繰り返されることを意味している。」と報告した。

角度のベース360°も「6」の倍数となっている

時間の単位また、角度は円の1周360°がベースになっており、直線は180°、直角は90°となっている。1回転が360°になっているのは、1年が365日になっていることに関係している。簡単に説明すると、以下の通りとなる。

時計が無い時代には、太陽の高度を利用した日時計が使用されていた。太陽が(地球から見て)1周する期間を1日とした場合、太陽が再び同じ場所に現れる日数として、「太陽暦」では1年が365日となっている。一方で、月の動きをベースにして、月が同じ場所に戻ってくる日数として、「太陰暦」では1年355日となっている。こうした太陽や月の動きは、(地球から見て)円を描く運動になっていて、この円を1周するのに要する日数が、それぞれ365日と355日だったことから、その和半ということで360日として、これが円の1周が360°の由来になっている。

結果的に、「360」という数値は、1、2、3、4、5、6、8,9、10、12、15、18、20、24,30、36,40,45,60,72、90,120,180、360と言う24個の数値を約数としており、極めて使い勝手が良い便利な数値になっている。

自然現象等にみられる数字の「6」

自然現象等にも、「6」という数字が特別な意味を持っているケースがいくつか観察される。

ハチの巣は六角形がベースのハニカム構造

これについては、以前の研究員の眼「ハニカム構造について-ハチの巣はなぜ六角形なのか?-」(2021.7.16)で報告した。ハチの巣の1つ1つを正面から見た場合に、それが六角形になっているが、これは、「一定の強度を保ちつつ、最も少ない蜜蠟(honey wax)で、できる限り広い巣を作ることができるのは、「正六角形」の場合」ということの理由による。

雪の結晶は六角形

皆さんもご存じのように、雪の結晶は(基本的に)六角形になっている5

水の分子(H2O)は、O(酸素)を中心に、2つのH(水素)が104.5°の角度で結合されており、これは正四面体の中心角(中心と各頂点とが構成する角度)の109.5°に近い値となっている。多くの水分子同士がひきつけ合ってつながっていく(水素結合)時に、隣り合う4つの水分子が正四面体を形成していく(下図参照)。さらにこれらの正四面体が複数結合されることで、六角柱が形成されていき、これを平面的に見ると六角形になっていることによる。
水の分子構造
 
5 十二角や十八角や二十四角等の6の倍数になるケースもある。

柱状節理も六角形

柱状節理」というのは、火山から流れ出た溶岩がゆっくり冷え固まって作られる規則正しい柱のような割れ目、のことを指している6。これは溶岩流が冷えて固まるときに、温度が下がって岩石の体積が収縮することでできる角柱状の割れ目7で、その角柱の断面は六角形のことが多くなっている8

この理由としては、(1)先の研究員の眼「ハニカム構造について-ハチの巣はなぜ六角形なのか?-」(2021.7.16)で報告したように、六角形だと隙間なく平面を埋めることができる、(2)収縮する力を最も効率よく逃がしてくれるのが「三つ又の割れ目」であることから、これにより六角形が構成される、ことが挙げられている。
 
6 玄武洞(兵庫県)や東尋坊(福井県)等が有名である。
7 類似の現象として、「マッドクラック(泥割れ)」(泥状の堆積物が乾燥して収縮するときに形成されるひび割れ)がある。これも内部の水が蒸発して体積が収縮する時に亀裂が形成されることによる。
8 四角形、五角形、七角形、八角形等の他の多角形のものもある。

昆虫の足は6本

大半の昆虫類は、左右両側併せて6本の足を持っている。これについては、調査に基づいた私なりの解釈では、以下のような理由が考えられるようだ。

地面を歩行することを考えた場合に、人間のように体を支えるための十分な骨格がない場合には、片方の足を上げた場合に体を十分に支えることができないで倒れてしまう。3点で平面が1つ決まることとの関係では、歩行時でも最低3本の足が地面に付いている必要がある、と考えられるため、多くの哺乳動物がそうであるように、基本的には最低4本の足が必要となる。一方で、十分な骨格がない場合で体を支えつつ歩行するためは、歩行時の左右のバランスも考えると、左右対称で合計6本の足が必要になってくる、と考えられる。4本足の場合、1本の足でも失うと、歩行はかなり困難になるが、6本足の場合、仮に1本の足を失った場合でも、ほぼ歩行することができる。

なお、それならば、もっと多く、例えばクモのように8本の足があればよいのでは、と考えるかもしれない。ただし、その場合には無駄に多くの足があっても、結局十分に使用されなければ、進化の過程で退化してしまうことになる。なお、クモとその他の昆虫の違いとして、昆虫は通常4枚の羽根を有していることが挙げられる。


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東洋で「6」と言えば、

陰陽の調和を表し、



 

女性性と男性性の融合、

生殖と生命の誕生を表します。


神道系で、五六七をミロク

と読ませることもありますが、

 

666で、ミロクの方が、

弥勒っぽくてみろく的。

 

・・・。

 

地球に生命が生まれ、

育ち、さまざまな種に広がり、

 

やがて人類が誕生し、

「愛」を育むことができたのは、

 

この666という傾きが

あったからこそだ、

と思う次第なのです。