自分の外側に
「本物」を探し続ける者は、
自身という『本物(霊主)』から
一歩、また一歩と、遠ざかるばかり。
あなたという小宇宙(肉体)を
常に”素直に”、
抱き参らせてまいりましょう。
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「自分という存在の心は、一体どんな成り立ちをしているのだろう……」
あなたは、そんな深すぎる謎について、考えてみたことはありますか?
体があって、心がある。それは解るけれど、「心」というものの実態は目に見えません。人と同じように見たり聞いたりすることのできないものですから、誰一人その形を明確に示す術がないのです。
でも、日本に伝わる神道では、その精神的な部分を「一霊四魂」という言葉で紐解いているのをご存知でしょうか?
それは簡単に言うなら、
すべての存在が持つ精神の構造は、
一つの霊「直霊(なおひ)」と、
四つの魂
「荒魂(あらみたま)」「和魂(にぎみたま)」
「幸魂(さきみたま)」「奇魂(くしみたま)」
から出来ている、という概念です。
少し難しいことのように思えるかもしれませんが、よくよく理解しようと見つめてみると、あなたも深く心について感じることができるかもしれません。
——神社を愛するあまり巫女になり、神道の魅力を皆様にもお伝えしている巫女ライターが、心の成り立ちを伝える「一霊四魂」という考え方について解説していきます。
神道が伝える「一霊四魂」という概念
日本には、古くから「霊魂」という概念があります。
人の成り立ちには、体以外に「霊」や「魂」といったものが不可欠で、それはたとえ目に見えなくとも、私たちの「心=精神」に関わってくるということが信じられてきました。
そして驚くべきことに、この成り立ちは
人だけでなく「神様」も同じ
だと言われているのです!
神様にもさまざまな姿がある
神社や神様がお好きな方であれば、どこかで「荒魂」や「和魂」と言った存在が、神様のひとつの姿としてお祀りされているのを見聞きしたことがあるかもしれません。
たとえば、日本にある神社の最高位「伊勢神宮」では、総氏神である太陽の女神「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」様をお祀りする内宮の別宮にて、その荒御魂(あらみたま)が鎮座しているのもそのひとつ。
一霊四魂の解説
荒魂(あらみたま)
勇=行動する力
テーマは「達成」「大義」。
目的を掲げて勇気を持って行動し、困難にも果敢に立ち向かって打ち勝つ力。
目標に向かってコツコツと努力を積み重ね、着実にゴールに近づく力。
和魂(にぎみたま)
親=調和する力
テーマは「平和」「安定」。
あらゆるものと溶け合い調和して、すべての声に等しく耳を傾ける力。
平和を目指して身を修め、家を整え、団体をまとめ、国を治める力。
幸魂(さきみたま)
愛=育成する力
テーマは「相愛」「生育」。
無償の愛情を抱いて人や物事と関わり、世の中のものを受け入れる力。
愛を持って生み、育て、進化させ、活かす力。
奇魂(くしみたま)
智=探究する力
テーマは「真理」「英知」。
観察の深さや感覚の鋭さを持って、物事を計画してゆく力。
真理を追究し、英知を深めて一つひとつのことを極める力。
直霊(なおひ・なおび)
省=省みる力
四魂の働きについてフィードバックを行う役割を持ち、素直な心で自分を省みコントロールする力。
この直霊が歪んでどこかに偏ってしまうと、
「曲霊(まがひ)」となってしまうため、
四魂のバランスを保つことが大切なのです。
四魂をバランスよく持つ
自分の心を真ん中から見つめることは、
歪みのない精神を持ち続けるために必要なことであり、
いつも「自分がどこかに偏ってはいないか?」と
問いかけることの重要性を意味しています。
「神様からの罰が当たるよ!」とか「お天道様が見ているよ!」といった言葉も、最近はあまり使われなくなりつつあるようですが、
その意識こそ
私たちの心が歪んで「曲霊」にならないための
「律する声」になっていたはずなのです。
神道がひとつの宗教である以前に、日本人の精神を育ててくれる文化であることの由縁が、こういった考えを教えてくれることにも繋がっている気がしませんか?
素直な心で自分を省みる
さて――。改めて、問いかけてみたいと思います。
あなたは今、自分の心を省みたときに、どのように感じますか?
四魂のどこかに、心の中心が偏ってしまってはいないでしょうか。