想像することが苦手な人に、年間ビジョンの作り方 | hidバルブ d2r、hidバルブ d4s

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●ボクの不安が「働く力」に変わるとき:

 「毎日しんどいなあ。どうしたら、もっと楽しく働けるんだろう」――。

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 先行き不透明なビジネス環境が続いている。ストレスが多くギスギスした人間関係の職場で、「いつか“うつ”になるかもしれない」と不安を感じながら働いている人も多いのでは。

 本連載『ボクの不安が「働く力」に変わるとき』では、労働者一人ひとりが抱えているメンタル面やモチベーションの課題、職場が抱えているコミュニケーションや人間関係の問題などを取り上げ、「どうしたら楽しく働く環境をつくれるか」をテーマに考えていく。

●竹内義晴(たけうち よしはる)

 1971年生まれ。経営者、教師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーなど、リーダー層を支えるビジネスコーチ。人材育成コンサルタント。

 自身がプレッシャーの多い職場で精神的に追い込まれる中、リーダーを任される。人や組織を育てるには、マネジメントの手法だけでは太刀打ちできないことを痛感。優れたリーダーたちが使う卓越したコミュニケーションスキルを学び、実践。チームの変革に成功する。実践の経験から、難しいコミュニケーションスキルを誰もが現場ですぐに使えるようにした独自の手法「トライアングルコミュニケーションモデル」を考案。実践的なコミュニケーション方法を伝えるコミュニケーショントレーナー。

 米国NLP協会認定NLPトレーナー、NPO法人しごとのみらい理事長。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(こう書房)がある。

 2013年、新しい年が始まりましたね。新しい年を迎えるとき、私たちは「今年はどんな年になるかな」「今年こそいい1年にしたいな」と考えます。

 しかしこのようなことを毎年思うものの、実際にはぼんやりと考えることで終わってしまい、なかなか行動や結果に結びつかない……そんな経験を持つ人も多いでしょう。

 そこで今回は「1年の計は元旦にあり」をテーマに、1年の計画の立て方についてお話します。

●「1年の計」の目的を“ゴール”にする

 年初の計画というと、年末に「計画したことができたか/できなかったか」という評価に使われるシーンが多いですよね。それだけにタスクレベルの細かい行動計画を立てる人もます。けれども行動計画を評価に使うことを目的にすると、1年後に振り返ったときに自分が「何をしてきたか」ということよりも、「何をしてこなかったか」ということに目が向き、自分の努力不足を認めるような形になってしまうので、なんとなく記録に残しておきたくないという人もいるでしょう。

 例えば、私も2012年1月初旬に「竹内義晴の(妄想たっぷり)2012年の3大ニュース」という記事をブログに書き残しました。そして1年前に書いた自分の記録を振り返ろうと思ったのですが、振り返ることに小さな恐れがありました。「1年前は○○だと考えていたけれど、あ~あ、あれもできていない、これもできていないと、後悔の念が沸々と湧いてくるのではないか」と。

 けれども、実際には違いました。できなかったことを後悔するよりも、「1年前はこんなことを考えていたんだなあ」「ざっくりとした方向性ではいいところに来たな」と大きな方向性が合っていたことが確認できたことに、新しい年に向けて前向きなとらえ方ができている自分が、今、ここにいます。

 なぜ後悔ではなく前向きな気持ちでいられるのだろう? それは「1年の計」の目的に違いがあるからだと気がつきました。私にとって「1年の計」はプロセスではなく、“ゴールイメージ”だったのです。

●願望を正確に計画できる?

 計画といえば、現在から未来を想像し、なんとなく「こうなったらいいなあ」と考えます。そして未来と現在のギャップから「何をどのように行動するか?」を考え、具体的な行動計画を立てる方法が一般的です。

 しかし、もし1年後の願望が今まで経験も知識もないことだったら、そのプロセスは正確には分からないのではないでしょうか。

 私が1年前に立てた計画は、2012年1月時点での具体的な行動計画ではありませんでした。頭の中で2012年12月31日までに「すでにそうなっている」シーンをイメージして作った「未来予想図」でした。イメージの中では環境、スキル、身体能力などの制限がなく自由です。しかも願望が現実になる前に、その時に感じているであろうことを疑似体験することもできます。

 そしてこの1年は細かな行動計画を立て、行動することよりもゴールイメージに向かって「今、無理なく自分にできそうなことを積み重ねる」ことを大切にしてきました。

 すべてがイメージ通りになったわけではありません。しかし1年前は何の予定もしていなかったパネルディスカッションが実現し、出版の計画も現在進行中です。少なくとも「あれもできなかった」「これもできなかった」という「できなかったことの検証」で気分が落ち込む感じではなく、1年前に「未来予想図」を楽しく考えたことを思い出し、「いいところには来ているかな」といった感覚があります。

●イメージできない人

 昨年の暮れに仲間とお酒を飲みながら、新しい年のイメージについて話していたときのこと。ある人はこう言いました。「よく『イメージが大事だ』と言いますけど、実は私、『イメージ』というのがどういうことなのかよく分からないんです」と。あなたはどうでしょうか。「イメージ」に限らず、「ビジョン」という言葉もよく聞きますが、これらの言葉にピンとこない人もいるでしょう。

 実は私も、イメージが苦手な1人です。「1年後をイメージしてごらん」と直接的に言われても、具体的なイメージが湧かないのです。

 ここで、私がやっている方法をご紹介しましょう。私は“イメージをする”のではなく、既にそうなっている楽しさを“感じる”ようにしています。

 人には「得意な五感」があるのをご存じでしょうか? 例えば新しい家電製品の使い方を学習する際に、他人が使っているやり方や使い方の映像を「見て」理解するのが好きな人もいれば、マニュアルを「読んで」(マニュアルを読む際は無意識に音読し、聴覚的な情報にしています)理解するのが好きな人もいます。また、とりあえず「やってみて」理解する人もいます。つまり、物事を視覚的な情報として理解するのが得意な人、聴覚的な情報として理解するのが得意な人、身体感覚的な情報として理解するのが得意な人がいるのです。

 私の場合は、とりあえず使って覚えるタイプで、物事を感覚でとらえるのが得意です。「イメージ」や「ビジョン」は視覚的な情報なので、「イメージ」と言われてもすぐに絵が思い浮かぶわけではなく、今1つピンと来ないのです。

●自分の得意な五感情報から引き出す

 私が昨年1月に行った方法はこうです。

(1)「こうなったらいいな」と思うことを決める

(2)1年後にタイムスリップし、「すでにそうなっているうれしさ」を現在進行形で感覚的に抱く(「胸のあたりが充実感で満たされている」など)。このとき「それをかなえることができるか/できないか」という実現可能性や現在ある環境やスキルなどの制限を加えない

(3)その心地よさを十二分に味わう

(4)それがかなっているのは、いつ、どこで、誰と、何を、どのようにかなえているかを4W1Hの視点で具体的にしてみる。((2)で、身体感覚ですでに疑似体験しているため、具体的にする問いを自分自身に対して投げると、視覚的なイメージを想像しやすくなる)

(5)その状況を視覚的に想像(イメージ)したり、それがかなったときに周囲からどのように称賛されているかを言葉にし、聴覚的な情報を引き出したりする

(6)具体的になった視覚情報、聴覚情報、身体感覚情報を十二分に体験する

 私は物事を感覚的にとらえるのが得意なので、まず「それがかなっていたらどう感じるか」「どんな楽しさがあるか」を身体感覚で味わい、それからそのシーンを具体的にしていくことで視覚的なイメージや聴覚的な情報に落とし込んでいくわけです。このように自分が得意な感覚からその状況を想像し、具体的にしていくことでイメージや声といった情報も引き出しやすくなるのです。

●イメージができるようになったAさん

 以前、私は「イメージができない」というAさんから相談を受けました。Aさんによると、職場の上司から「3年後をイメージして、今やるべきことを考えなさい」と言われたそうです。ですが、Aさんは「イメージ」という言葉の意味がよく分からず、「3年後をイメージできない自分は、想像力がないのではないか」と悩まれていました。

 そこで私は「Aさんの好きな趣味は何ですか?」と聞きました。Aさんは登山が好きだそうで、私はこう聞きました。

 「なるほど、登山が好きなのですね。登山にもいろんな楽しみがあると思うのですが、山頂に登ったときに広がる360度のパノラマや美しい景色が好きな人もいるでしょうし、登っている最中に聞こえる森を流れる風の音や鳥のさえずりが好きな人もいるでしょう。もしくは、たくさんの緑を吸った風が肌に触れる感覚が最高という人もいます。Aさんにとって登山の魅力とは何ですか?」と。

 すると、Aさんは「風が肌に触れる心地よさ」「登りきったときの達成感」と言いました。

 ところでAさんへの問いで、何を探ろうとしていたのか、あなたはお気づきでしょうか? 「山頂に登ったときに広がる360度のパノラマや美しい景色」は視覚的な映像、「登っている最中に聞こえる森を流れる風の音や鳥のさえずり」は聴覚的な音、「たくさんの緑を吸った風が肌に触れる感覚」は、身体感覚的な問いだということに。私は、Aさんがどの五感を使うのが得意なのかを探っていたのです。

 Aさんは登山の喜びを「肌に触れる心地よさ」「達成感」などの身体感覚として味わうことが好きと言いました。そこで、私はこう続けました。

 「なるほど。風が肌に触れる感覚や登りきったときの達成感が登山の魅力なのですね。それでは、Aさんが仕事を通じて3年後に達成していることがあるとします。それはどんな出来事ですか? もしそれが達成していたら、どんな感じがすると思いますか? その感覚は、体のどこで感じますか?」

 するとAさんは「胸のあたりで充実感を抱く」と話してくれました。私は続けました。

 「なるほど。胸のあたりで充実感を抱くのですね。それでは、もしその充実感を抱いているシーンがあるとしたら、それを教えてほしいのですが、それはどんな場面ですか? 周りに誰かいるとしたら、誰とそこで何をしているのですか?」

 するとAさんは「職場で、同僚と○○をしているときに感じます」と言ってくれたので、私はこう話しました。

 「Aさんは今、きっと職場で同僚と仕事をしているシーンを思い浮かべていると思います。それがAさんが分からないと言っていた3年後のイメージです。では、そのシーンをもっと具体的にしていきましょう」と。

 そうして、3年後のイメージを具体的にしていきました。

●得意な五感を知る

 未来をイメージできないのは、Aさんの想像力がないわけではありません。イメージを引き出す方法を知らなかっただけなのです。得意な五感情報から入ると、他の情報を引き出せる可能性があります。次の問いで、どの五感がもっとも得意なのかを知るきっかけにしてください。

視覚的な問い:

 これまで最も思い出に残っている旅行のワンシーンを思い出してください。それは、どんなシーンですか?

聴覚的な問い:

 これまで最も思い出に残っている旅行で、記憶に残っている音や言葉を思い出してください。それはどんな音や言葉ですか?

身体感覚的な問い:

 これまで最も思い出に残っている旅行の楽しかった感覚を思い出してください。それは体のどのあたりで感じていますか?

 視覚、聴覚、身体感覚の中で、あなたがもっとも取り組みやすいと思ったところはどこでしょうか?

 「これまで最も思い出に残っている旅行」は過去の話ですが、未来も同様です。1年後のイメージも、あなたが最もやりやすい五感から想像を始めればいいのです。そしてあらゆる感覚の情報を具体的にしたのち、それを実現したらどうなっているのか。「楽しさ」「ワクワク感」「幸福感」「充実感」「達成感」などを身体感覚で十分に味わってください。

●「それによって、何を得られるのか」を繰り返し考える

 かなえたい状況が具体的になったら「それによって、何が得られるのか(目的)」を繰り返し考えてみます。

 例えば「○○の資格を取る」が1年後にかなっているイメージだったとします。すでにお話した方法で「資格を取ることで新しい機会が生まれている」「顧客から、『○○さんの仕事はすばらしいですね』と評価されている」「そのとき胸のあたりに大きな充実感を感じている」など、視覚、聴覚、身体感覚などの情報でそれがかなっている状況が具体的にできることでしょう。

 しかし資格は、何かの目的を達成する手段です。それによって何を得られるのか……つまり「資格を取ることで、○○になれるんだ!」という資格を取る目的や意味がハッキリすることで、さらなる動機づけにつながる可能性があります。

 けれども「目的は何か?」と直接的に考えても「目的」という言葉自体がイメージしにくいので、なかなか考えづらくありませんか?

 私たちが行動を起こす根源を考えてみると、「何かを得たい」もしくは「何かを失いたくない」のいずれかです。そこで「○○によって何が得られるのか」「そもそもその資格を取る意味は何か?」などの問いを繰り返し考えてみます。

 「○○の資格を取る」ならば「○○の資格を取ることによって、何が得られるのだろう?」と考えてみます。「顧客から信頼が得られる」などの答えになるでしょう。一度で終わらせず、「顧客からの信頼を得ることによって、何が得られるのだろう?」と繰り返し考えてみます。

 「○○の資格を取る」→「顧客から信頼が得られる」→「顧客から評価される」→「自分に自信がつく」→「仕事のやりがいが得られる」→「毎日の仕事が楽しくなる」など、「その上の目的」が明確になれば「なるほど! そのために資格が必要なんだな」という動機づけにつながっていくでしょう。なぜなら「1つ上の目的」の最上位にあるものは、あなたが日常、あまり気づくことがない、大切にしている信念や価値観である可能性が高いからです。

 細かい行動は覚えられなくても「○○をかなえる1年にする」という大きなビジョンなら覚えることは1つです。そのビジョンがしっくりくるかどうか常々確認していくことで、軸がぶれずに臨機応変な行動ができるようになるでしょう。

●自分の中にある目的をハッキリと

 状況の変化が少ない時代であれば、1年の行動計画を具体的に立てることはとても有効な手段でした。けれども不透明な政治や社会情勢など不安定要素が多い現代は、その時々で状況が刻々と変化していきます。

 そのためにも細かいプロセスを考えることも重要ですが、実現可能性に縛られず、「すでにそうなっている」状況までタイムスリップし、イメージを具体的にしておくこと。また「それをかなえることによって、何が得られるのか?」という自分の中にある大きな目的や軸をハッキリさせておくことで、時代や社会の変化に柔軟に対応しつつ、行動を積み重ねていくことが大事なのではないかと考えています。

 2013年も、あなたにとって楽しく、素晴らしい1年でありますように。

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