いわゆる観光シーズン。
シー自体は余り人が入らなかったが、アクアと花見客からの出前は大盛況だった。
見方を変えれば、客が入らなかったから、何とかアクアからの注文と出前を回す事が出来た。
この間、忙しさの喜びを感じまくったオヤジは、果歩さんの必要性と恋愛感情を再認識した。
そして【大は小を兼ねる】の言葉がオヤジの考えにゆとりを持たせた。
「果歩、俺と結婚してくれ」
それは、突然だった。
果歩さんは一瞬、呆然としたが、オヤジに「はい」とOKの気持ちを伝えた。
こうして、やっとこさ結婚し晴れて夫婦になったが、日常にほとんど変化は起きなかった。
だが、結婚を期にオヤジと果歩さんは、更なる高見を目指して歩み始めたのだった。