朝起きたら、人間から毒虫に変わっていたのはカフカの小説「変身」ですが。
その日は朝起きると温泉でした。
何週間か前に妻から息子から「夫婦で行ってきたらいい」と言われたと。
両親に旅行のプレゼントをしてくれるみたいです。
親孝行な息子です。
何処に行くかを決めかねていると秩父の温泉でもと勧められて。
一週間前に妻が電話で宿の予約を入れました。
なかなか見つからず3時間かかったみたい。
土曜日の午後から最寄りの保谷駅から西武秩父駅を目指します。
一泊二日の二人旅です。
電車に揺られて約2時間。
西武秩父駅に旅館の車が迎えに来てくれました。
車で40分。
駅周辺よりさらに山奥に入り、途中で雨まで降ってきました。
旅館について部屋に入り少しゆっくりしてから旅館の外に散歩に出ました。
でももう夕方5時過ぎ暗くなる前に旅館に戻りました。
旅館の周りは何も見るところはありませんでした。
6時半に夕食の案内があり囲炉裏を囲んだ夕ご飯は予想以上に食べごたえがありお腹がいっぱいになりました。
部屋には戻ったら布団がしいてありそこに横になりました。
少し横になったら楽になるかと思いましたが結局そのまま眠りの国から帰れませんでした。
せっかく温泉に来たのにこうして一日目の夜はふけていきました。
妻が温泉に行くところは意識がはっきりしていました。
歯も磨かずに。
その日夢にも出て来なかった温泉は次の日にお預けみたいです。