いつの間にか...(ニノ)⑤ | ニノのこと♡少し韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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その日、私は外回りに行く事になり、オフィスの入っているビルの入り口まで降りて来た。



すると受け付け辺りでウロウロしている女の子がいるのが見えた。

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あれ?誰だろ。


そう思っていると後ろから声がした。


「こんな所まで来るなよ。」

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振り返ると二宮くんだった。


彼は私を追い越し女の子の元まで歩いて行った。


「だって。これ、忘れて行くんだもん。」


女の子は小さな紙袋を彼に渡していた。


「あー、ごめん。忘れてた。」


そのやり取りを見て、妹かなと思った。


私が見ていると女の子がこちらに気付いて小さく会釈した。


それに気付いて彼も私に気付く。


「あ、この前言ってた妹。」
ちょっと面倒くさそうに私にそう言った。


「可愛いね。」


私がそう言うと二宮くんの妹は私に近付いて来た。


「あの、お兄ちゃんの彼女ですか?」



「えっ?違うよ...」


「本当に?」
彼女は疑うように私を見た。


「うん。大丈夫、違うから。」


その妹は私の前で二宮くんと腕を組んだ。


「良かった。お兄ちゃんに悪い虫が付かないか心配なんです。」


「ちょっと、やめろよ!」


彼は嫌そうに妹が絡めている腕を解いた。


「うふふ、お兄ちゃんの事大好きなんだね。」


私がそう言うと女の子は大きく頷いた。


「当たり前です。お兄ちゃんに近付く悪い女は私が許しません。」


「はぁー、だから!そう言う事言わないでくれる?」


「だって。」


「はいはい。分かったからもう帰って。今仕事中。」



「もぅ、分かった。」彼女は少し頬っぺを膨らませた。

そして、もう一度二宮くんの腕に自分の腕を絡ませた。



「だから、やめろ!」


「だって...。」


「仕事だから、ねっ?」


「分かった。」彼女は少し残念そうにビルの出入口まで歩いて行った。



「あ、お弁当ありがとね。」

二宮くんが彼女にそう言うと女の子は嬉しそうにニコッと笑った。


それからゆっくりとビルから出て行った。





「ごめんね。」

二宮くんは私に謝った。



「いいよ、別に。」


「なんか本当にうるさくてさ。」


「妹さんいくつ?」


「まだ、高校生。困るよ、本当に...」


「そっか。お兄ちゃん大好きで心配なんだよ。」


「いや...でもさ。」


二宮くんは困った顔をした。





そして、私はもっと困った事があった。


妹に嫉妬している自分がいた。




どうして.....?