いつの間にか...(ニノ)④ | ニノのこと♡少し韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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あれから何日経ったのか。


特に何もないまま過ぎていった。


私の気持ちもようやく落ち着いてきた。


やっぱり翔ちゃんが一番だもん。


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隣で眠ってる彼を心から愛おしいと思った。




ジリリリリ   ジリリリリ


寝顔を見つめているうちに眠ってしまったみたいだ。


目覚まし時計の音で目が覚めた。


目を覚ますと翔ちゃんの姿がなかった。


あれ?


いない。



あっ!


そうだった。


今日から出張って言ってたんだ...


しまった...


ちゃんと起きて見送るつもりだったのに。


仕方なく起きてキッチンへ行くとテーブルに二つ。


お皿に乗せたおにぎりが置いてあった。


あれ?

これ、翔ちゃんが作ったのかな?


メモには、朝ご飯に食べてね、と書いてあった。


もう、翔ちゃん(笑)


私は可笑しくて笑った。


不格好なおにぎり。


しかも、大きい。


こんな大きなおにぎり食べれないよ...。


翔ちゃんは優しい。


本当に優しい。


私にはもったいないくらい。


私は二つの内一つをラップに包んで会社でお昼に食べる事にした。



いつものように支度して会社へ行く。



午前中はあっという間に過ぎた。


お昼になり私は朝のおにぎりをカバンから出すとデスクに置いた。




「今からお昼?」


聞き慣れた声が聞こえた。

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「あ、うん。」


「今日はそのおにぎりだけ?」


「そうだけど...」


「そっか。俺もお弁当なんだ。外に行って食べない?」



「うん...いいけど...」


特に断る理由もないので二宮くんとオフィスの外に出た。


ビルから出てすぐの所が芝生になっていてベンチも置いてある場所がある。



二人はそこで食べる事にした。


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「二宮くん、お弁当って?作ってもらったの?」



「あぁ、まぁ。」


なんだ彼女いるんじゃない。

お弁当作ってもらうなんて一緒に住んでる?




「いいね。お弁当作ってくれる彼女なんて。一緒に住んでるの?」


私はおにぎりを頬張りながら何気なく聞いた。



「えっ?」


「えっ?違うの?」


「...彼女いないし...」


「だって、お弁当!」


私はお弁当を指さした。


「うふふ、誰が彼女に作ってもらったなんて言った?」


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「じゃあ、お母さん?」



「んふふ、違うよ。一人暮らしだし。妹だよ。昨日からこっちに来てて。春休みだからさ。」


私は妹と聞いて何故かホッとした自分がいた。



「へぇー、仲良いんだね。」



「うん。まぁ。でもうるさいんだ。妹。」


「そっかぁ。お兄ちゃんが大好きなんだよ。」


「そうかな...。うるさいだけでさ。身の回りの事やってくれるのはいいけど...とにかくうるさくて。」



「あはは。可愛いじゃない。春休み中はずっといるの?」



「ううん。明後日には帰るかな。」



「帰っちゃったら寂しくなるんじゃない?」


「いや、早く静かに暮らしたい(笑)」


「そっか。」


「うん。」


二人はお弁当とおにぎりを食べながらいつの間にか喋るのをやめていた。



暖かくて気持ちのいい天気。



おにぎりを少しずつ食べながら風を感じていた。



「ねぇ。」

彼がその沈黙を破って口を開いた。


「何?」


「俺、好きだから。」


「へっ?」


二宮くんはお弁当を食べながら真っ直ぐ前を向いてそう言った。


言葉の意味が全く分からなくて私の動きが止まった。


「だから...好きだから。俺はね。」


「どういう意味?」


「どういうって...ふふ。そのままの意味。」


彼は柔らかく笑った。



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私は何も答えずにおにぎりを食べ続けた。


二宮くんも黙ったままお弁当を食べ続けた。



食べ終わると彼はベンチから立ち上がって「じゃあ、先に戻るね。」


そう言ってオフィスのビルに向かって歩いて行った。


なんだったの。


好きって何?


落ち着いた私の心はまたかき乱された。




柔らかい春の陽射しが私を包み込んでいた。