5人の空42 | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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42


結局、松本も大野もほとんど眠れないまま朝を迎えた。


朝方目が覚めた松本がキッチンでコーヒーを入れていると大野も寝室から起きて来た。


「リーダー、おはよ。」



「おはよ。」



「眠れた?」



「いや、いろいろ考えちゃって...」



「俺も...」



松本は、コーヒーをマグカップ二つに入れて一つを大野に渡した。



「今日、どうする?」と松本が言った時スマホが鳴った。


「あ、誰だろ?」


リビングのテーブルに置いてあるスマホを見ると櫻井からだった。


「翔くんだ。何だろう?」そう言った時に松本はある事に気付いた。


まだ、櫻井には高橋の話しはしていなかった。


―はい。


―潤くん?


―うん。どうしたの?朝早くから?


―ニノ...カズは?そこにいるの?


―えっ?カズ?いないけど?


―そっか...


―ねぇ、翔くん?


―なに?


―まだ、雅紀がどこにいたか、話してなかったよね?


―あぁ、そう言えば...聞いてない...


―だよね、ごめん。うっかりしてた。


―大丈夫だよ。教えてくれる?ってそれもそうだけど、カズは?知ってる?


―いや。そっちにいないの?雅紀と一緒に病院じゃないの?


―そっか。そうかな。だったらいいんだけど...


―何かあった?


―いや...カズと連絡つかないんだ。こんな事って今までないし...なんか、嫌な予感がするんだよ。


―嫌な予感?


―うん。なんかよくわかんねぇけどさ。スマホも電源切ってるみたいだし。


―翔くん?


―ん?


―とりあえずこっちに来れる?話したいこともあるし。俺が行ってもいいんだけど、怪我人もいるし。


―そうだな...とりあえずそっちに向かう。


電話を切ると櫻井は顔を洗って着替えた。


部屋の鍵を掛けて地下駐車場まで行くと車に乗り込んだ。


朝早いので空気はひんやりとしていた。





松本は、電話を切ると二宮に電話を掛けてみた。


櫻井の言っていたように繋がらない。


電源も入ってないみたいだ。


何度か掛けたが結果は同じだった。


「繋がらない?」
大野が不安そうに松本の顔を覗く。


「ダメみたい。繋がらない。」
松本は首を横に振った。


病院だから電源を切ってるのか?


それなら、いいけど。


でも、カズはほとんど電源なんて切らない。


何だろう?


変な違和感がする。


「ねぇ、相葉ちゃん、ちゃんと病院行ったのかな...」

大野が不安そうに松本を見た。


「えっ?もしかしてまた高橋が現れて...とか?!」


「...うん...でも、まさかだよな...」

大野は自分で言っておいてものすごく不安になった。


まさか...まさかだよな。


オイラの思い過ごしならいいけど…



松本も思い出していた。


そう言えば、雅紀のスマホに高橋から電話がかかってきていた。


あれから自分はこっちへ帰って来てしまった。


まさか、俺が帰って来る間にまた電話があって、脅されて...とか...


まさか...違うよな。


松本はものすごく不安になった。


自分がちゃんと雅紀を病院まで行く所を見届けるべきだった。


カズは、大丈夫だろうか。


カズ...アイツ無理しそうだし。


「...俺...ちゃんと見届ければ良かった。カズ...やっぱり何かあったんじゃ...?」

松本は大野の顔を見て泣きそうになった。


「潤くん、まだ何かあったって決まったわけじゃないよ。大丈夫だよ、きっと。カズは大丈夫。きっと大丈夫。」


大野は、自分にも言い聞かせるように言った。


二人で不安になっているとインターフォンが鳴った。



「翔くんかも。」

松本はモニターを見た。

不安そうな顔の櫻井が映っていた。


「翔くん、今開けるから。入ってきて。」


「うん。」


しばらくして部屋のインターフォンが鳴った。


松本は急いで玄関へと行ってドアを開けた。


「翔くん...」


「どうした?」
櫻井は不安そうな松本を見てそう言った。


「いや...とりあえず中へ入って。」



リビングのソファーへ三人が座った。



松本は、櫻井を見て「まずは...今から雅紀がどこにいたかを話すね。」


「うん。分かった。」

櫻井は松本の顔をしっかりと見た。




続く