誰よりも大切な人31(潤) | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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31

あけみは駅まで行き電車に乗った。

待ち合わせはいつも一緒に行っていたカフェにしていた。

その前に本屋に寄ることにして仕事場に向った。


親友のともこに少し会って気持ちを落ち着かせたかった。


えりはあけみのあとをつけながら思っていた。

あの人ならタケルを大事にしてくれるかもしれない。

高校の頃の彼女もその後の彼女もタケルを裏切る女ばかりだった。

二年前もそうだった。

『タケル、新しい彼女とはどうなの?』

『また、おまえかよ。俺の前に現れるなって言ってるだろ?』

『いいじゃない?』

タケルとは高校卒業して以来会っていなかった。


何年かぶりに私はタケルに会いに行った。

居場所はタケルの両親から聞いた。

『あの事件のこと本当に謝りたくて。』

『もう、いいよ。。』

『ごめんなさい。』

『もういいって。』

『彼女は?出来た?』

『あぁ、もういいだろ。』

タケルは冷たかった。

何度会いに行っても追い払われるだけだった。

ある時、新しい彼女の事を知った。

新しい彼女と歩いているタケルを何度も見た。

だから彼女の顔もよく知っていた。

見間違えるはずはなかった。

その彼女が他の男と歩いていた。

私はその女に近付いた。

『タケルがいるのに、他の男と何してるの?』
私はその女の腕を掴んだ。

『はっ?誰?』彼女が私を睨みつけた。

『私は、タケルの妹だよ!』

『妹?なんで妹が?なんなの?!』

『はっ?あんたこそなにしてんの!?』

『関係ない。タケルとはそのうち別れるから。』

私はその女が気に入らなかった。

また、タケルを悲しませる女だ。

そう思った私は。。

彼女の頬を殴った。


『痛っ!何するの?!』

『タケルを悲しませないでっ!どうして?!タケルと楽しそうに歩いてたじゃない?』

『タケルはね、優しいよ。』

『じゃあ、どうして・・・?』

『ごめん、私・・・妊娠してるの。』

『えっ?』

『タケルの子じゃない。だから。』

『嘘でしょ?最初からタケルとは・・・?』

『だから、ごめん。タケルとはバイト先が同じだったから・・・楽しくて。ただの遊び仲間。』

『何それ・・・』

『タケルは私の事彼女だと思ってたみたいだけどね。私は最初からそんなつもりはなかった。でも、一緒にいて楽しかったから。』

『何なの、それ?』

『私にはちゃんとした彼がいたの。妊娠がわかったし結婚もするの。だから邪魔しないで。』

『邪魔って。。』


私は許せなかった。

その後、その女は仕事も辞めてタケルの前から姿を消した。
タケルもその職場は続ける事が出来ずに辞めた。