友達以上恋人未満な二人 15 (ニノ)最終回 | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

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ニノ15

「帰らないでよ。」

俺は彼女を引き止めようとちょっと慌てた。

今日こそは自分の気持ちをはっきりと伝えようと思っていた。

なのに、彼女が泣くなんて。

楽しくなかったのかな。

どうして彼女が泣いているのか・・・。

俺には考えても分からなかった。

とにかく泣いている彼女の涙を止めたかった。

好きだときちんと伝えたかった。



「帰らないで。ここにいてよ。」


「なんで?」私は二宮くんから視線を逸らすことなく聞いた。

「ん?」
私をじっと見つめる彼の目から視線を逸らしたいけど出来なかった。

「二宮くんずるいよ。」

「どうして?」

「今日は・・・」
そこまで言って言葉に詰まった。

二宮くんの手はまだ私の腕を掴んでいた。

沈黙の時間がとても長く感じる。

ただ見つめてくる二宮くんにドキドキしてやっぱり言葉にするのは辛かった。

好きって言葉がなかなか言えない。

私が耐えられなくなって視線を逸らそうとした時、彼の手が私のもう片方の手も掴んだ。

「ちゃんとこっち向いて。」

私の手から自分の手を離して私の頬を手で包む。

まだ涙で濡れていた頬を優しくなでる。

「ごめん。涙の理由が分からない・・・。」

「二宮くんのせいじゃないから・・・」

「ごめん。」

「違うの。私・・・」

「ん?」優しい顔で私を見る。

「ずっと一緒にいたいと思ってる。」

「ふふふ。うん。それは俺も一緒だよ。じゃあ、なんで泣いてるの?」

「わかんない(笑)」

「友達。。」
彼が私の頬を優しく撫でながら言った。

「友達?」

「友達卒業しよっか?」


俺がそう言うと彼女は俺の目をじっと見つめた。

テレビ画面の明るさだけの部屋でその彼女の瞳はゆらゆらと揺れていて綺麗だった。

彼女の唇をそっと指でなぞる。

鼓動が早くなるのが自分でもはっきりとわかった。

彼女の答えを聞かないまま彼女の唇に自分の唇を軽く重ねた。

唇を離すと彼女をそっと抱きしめた。


「ずっとこうしたかったんだ。」

「二宮くん?」

「ん?」

「私まだ何も答えてないよ?」

「うん。知ってる。」

「何を?」

「ともこが俺を好きだってこと。」

私は彼の体から自分の体をそっと離した。

「やっぱりずるい。」

「なんでそう思うの?」

「二宮くんの、そういう所。ずるい。」

「ふふ。そうかな。」

「そうだよ。」

「ともこ?」

「呼び捨て?」

「何か?いけませんか?」

「ううん。」
私はちょっと恥ずかしくなり下を向いた。

「ともこ?こっち向いて。」

彼が私の顔を覗き込む。

私の鼓動が早くなって彼に聞こえてしまうんじゃないと思うほどドキドキしていた。

今度はゆっくりと唇を重ねた。

唇を離すと「ドキドキしてる?」と彼が聞いてきた?

「聞こえた?二宮くんもドキドキしてる?」

「ふふ、ちょっとね。そろそろさ、二宮くんって止めない?」

「えっ?」

「恋人になったんだから。」

「いいよ、二宮くんで。私気に入ってるもん。」

「気に入ってるの?(笑)」

「うん。でもいや?」

「う~ん。いいよ、じゃあ。二宮くんでも。」

「なんか、不満そうだね。」

「いや・・・いいよ。」

「うん。。」

彼が私の髪を撫でながら自分の方に引き寄せた。

「好きだよ。」

「うん。」

今のこの状況が夢なんじゃないかと思った。

出会ってからここまで来るのが長かったような気がした。

二宮くんの胸の中で私はまた泣いてしまった。

「ともこ?」

「・・・うん。ごめん。大丈夫。」

「まだ気持ち聞いてないよ?」

「ふふ、やっぱりずるい。」

「返事しないと口塞いじゃうよ?(笑)」

「・・・いいよ。」

私がそう言うと「ダメ。ちゃんと、聞かせてよ。」と彼が私を自分の胸にギュッと抱きしめた。

私は、二宮くんの胸の中で半分泣きながら「私も好きだよ。」と小さな声で答えた。

「聞こえないな。」

「・・・」

「口塞いじゃうよ。」

「・・・やだ。」

「じゃあ、もう一度言ってみて。」

「二宮くん。」私は彼の胸から自分の体をそっと離して彼を見つめた。


「今日なんで暗くして映画観たのか分かった(笑)」

「えっ?急に何?」

「ふふ、恥ずかしいから・・・?でしょ?」

「ふふふ、分かっちゃった?だってほら。今日は絶対言おうって決めてたし。明るいと恥ずかしいかなって。。」

彼の耳が赤くなってるのが薄明かりの中でも分かった。
こんな所がずるいけど可愛い。

「二宮くん。耳赤いよ。」

「もう、うるさいな(笑)」


「二宮くん。」

「何?」

「私の答え。さっき本当は聞こえたでしょ?」
彼女がちょっといじわるく俺を見た。


「ううん。聞こえなかった。」

「もう(笑)聞こえてたくせに。」

「ちゃんと聞きたい。」

「・・・好きだよ。」


俺は彼女のはっきりとした言葉を聞いて嬉しかった。
あんな事言ったけど本当は不安で仕方なかった。

「本当に俺でいいの?」

「うん。二宮くんがいい。」

俺を見つめてくる彼女の頬を撫でてもう一度キスをした。

今度は長く。長く。


友達から恋人へ。


ここまで長かった気がする。


「ねぇ、映画終わってる・・・(笑)」

「本当だ。もう一回観る?」

「いや、俺はずっとこうしてたい。」

「エッチ(笑)」

「ふふふ。いいじゃん。」

「いいよ。」

私達はまたキスをした。