高橋はコンビニで食料を買ってアパートへと戻った。
部屋へ入ると誰もいない。
あれ?
相葉は?どこへ行った?
クッソ!
高橋はコンビニの袋を足元へ投げるように落とすと部屋を出た。
アイツ・・・
逃げたのか。
高橋はアパートから外に出て辺りを見渡した。
いない。
逃げなくてももう逃がすつもりでいたのに、どうして。
高橋はその場に座り込んだ。
とにかく探そう。
ポケットから携帯を取り出すと相葉へと電話を掛けてみた。
呼出音が鳴っているが出ることはなかった。
もういい・・・
もう・・・。
いやダメだ。
高橋は今来た道を引き返した。
――※―――※―――※―――※―――※―――※―
大野はベッドで寝ていたが腕が痛くて目が覚めた。
まだ痛む。
昨日の事が夢だったらいいのに。
そんな事を思いながらベッドから出るとリビングへと行った。
部屋には誰もいなかった。
いない。
出掛けたかな。
大野はふと思い出して、スマホを探した。
えっと、どこだろう?
枕元に置いたのを思い出して寝室へと戻った。
大野はマネージャーの斉藤に電話を掛けた。
怪我の事を言わないとな。
斉藤はすぐに電話に出た。
「大野くん。どうしました?」
「うん。ちょっと話しておきたいことがあるんだ。」
斉藤はドキッとした。
そして嫌な予感がした。
大野は怪我をした事や怪我をした理由をマネージャーに伝えた。
斉藤はただただ驚くばかりでどうしたらいいのか。黙ってしまった。
嫌な予感は的中した。
この先、他のメンバーも襲われたり怪我をしたりするかもしれない。
「斉藤さん?大丈夫?」大野は自分が怪我をした事を斉藤に話したのは間違いだったか?と不安になった。
「あ、大丈夫です。それより明日の収録はどうします。動けますか?」
斉藤は平静を装った。
この先、他のメンバーも襲われたり怪我をしたりするかもしれない。
「斉藤さん?大丈夫?」大野は自分が怪我をした事を斉藤に話したのは間違いだったか?と不安になった。
「あ、大丈夫です。それより明日の収録はどうします。動けますか?」
斉藤は平静を装った。
「まぁ、なんとか。衣装は長袖で怪我を隠すようにしますよ。」
「えぇ、そうですね。えっと、他のメンバーはどうしてます?大丈夫なんですか?」
大野は斉藤に心配をかけてはいけないと思い「みんな大丈夫だと思いますよ。」と言った。
斉藤は心配だったが大野の言っていることを信じる事にした。
とにかく、これから先何もなければいいと願うばかりだった。
斉藤は大野との電話を切ると額の汗を手で拭った。
大野は、まだ痛む腕を軽くさすった。
これからどうしたらいいんだろうか...。
深くため息をついた。
腹...減ったな。
こんな時でもお腹は空くんだな(笑)
みんな、どうしてるんだろうか。
大丈夫だろうか。
大野はみんなの事を思うとすごく不安だった。
続く