Only Love(智くん)9 | ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

ニノのこと♡韓国♡妄想小説♡日々の出来事を綴ったブログ

まったり、嵐さん小説を書いています。日々の出来事も書いています。お時間ある時にゆっくり覗きに来てください。コメント、いいね!喜びます(*^^*)
気になったらぜひ読者登録もお願いします.*・゚ .゚・*.

9


歩いている内に茜色の空が少しずつ闇に包まれて紺色に変わった。


立ち止まると涙が溢れそうになる。


なんでだろう。

智くんも、私を好きだったってこと?

会えなくなるのは嫌だなんて。

やっぱり素直になれば良かった


もう会うことはないんだよね…?


私はタクシーを拾うことなく自分のアパートまでトボトボと歩いた。


どのくらい歩いたのか、自分のアパートまで辿り着く前に疲れてしまった。


もう、歩けないよ。涙はどんどん出てくるし。何やってんだろ、私。

タクシー拾えば良かった。

歩いてる途中に見えた公園に入ってベンチに座るとiPhoneを取り出して電話を掛けた。



―どうした?

電話の相手が不機嫌そうに返事をした。

―潤くん、怒ってる。


―怒ってないよ、どうしたの?
潤くんは、溜め息をつきながら言った。


―やっぱり怒ってる。


―ちょっとね。どうせ、大野さんの事だろ?


―うん。。


―何?どうせもう会えないとか言って泣いてんだろ?


―へ?なんで分かったの?


―さっき、智くんからも電話があってさ。もう会えないとか言って振られちゃった、って。
なんで?なんで振ったの?
素直になれって言っただろ。


―だって。


―好きなら好きでいいんじゃないの?
アイドルだから、とか、住む世界が違うとかさ、関係ないんじゃないの。
だって、お互い好きなんだから。

でしょ?


私は潤くんの言葉を聞いて泣いてしまった。
やっと涙が引っ込んだのに。
お互いの立場が違うとか智くんがアイドルだからとか、そんな事ばっかり考えていた自分がバカみたいに思えた。

自分の気持ちを大事にしてあげなきゃ、そう思った。


そうだよ。好きなら好きって言えばいいんだ。
どうして、もう会えないなんて言っちゃったんだろう。

―潤くん、私、もう大丈夫。やっぱり戻るね。


―トモ、頑張れよ。


―うん。

潤くんとの電話を切ると私は今 来た道を引き返した。