奇しくも我が家の隣は酒屋さん

 

さらに当時は自販機まであった

 

嬉飲みから

 

病み飲みに変わるのに時間はかからなかった

 

ついには水筒に入れて持ち歩き

 

チャリンコを飲酒運転

 

真っ赤な顔して

 

へらへら笑いながら

 

子どもたちを幼稚園に迎えに行ったものだ

 

酔うと子どもたちにも優しくなれた

 

些細なことは気にならなくなった

 

やがて常に酒を飲み

 

全く食事をしなくなった

 

ガリガリに痩せ

 

記憶が飛ぶようになる

 

朝、起きると

 

なぜか傷だらけ泥だらけ

 

交番の前の路上で寝ていたり

 

 

とうとう家族からお金を渡されなくなり

 

私は酒欲しさに家を出た

 

29歳になっていた