今回は横歩取り青野流について書いていきたいと思います
以前から指されている手法ですが、最近特に勇気流と並んで注目されている戦型です
そして今回掘り下げるのは下図
△52玉~76飛が研究対象としてよく挙げられています
対して▲77角がよく指されているようですが、今回は▲77桂を紹介させて下さい
▲77桂のほうが駒が前へ出ていきますので、上手く刺されば一気に押しきれます
以下
△55角▲22歩△同角▲37桂
△72金▲45桂△62銀
でどうか
・▲22歩が歩の手筋
・△72金は次に62銀と上がった際に▲82歩を消している備えの一手
・▲45桂は積極的な手
▲87金の変化もありますが、下記の記事が詳しいので今回は割愛します
ここでは
①▲23歩
②▲24歩
が考えられます
▲23歩とすれば
△23同金▲31飛成△同角▲65桂
までは一直線です
△22角とサバくのが自然な発想です
しかし
▲同角成△同金▲35角△36飛
▲53桂右成△61玉▲62成桂△同金
▲同角成△同玉▲53銀△72玉
▲84歩(下図)
がなかなか切れない攻めです
ここから△94角と攻防に打っても▲83銀とバラしてから▲45角などでやはり後手大変そうです
△22角では代えて22金が有力そうです
この手は前述した記事にも挙げられていまして、strategy流とも言えそうです
△22金以下
▲23歩△12金▲32銀
が部分的に厳しいのですが
△75飛打▲69玉△65飛▲31銀不成
△86桂(下図)
がより痛い攻めで、これはハッキリ後手良しです
次は②▲24歩を見ていきましょう
これは次に▲35飛と引き、
A▲25飛
B▲23歩成~65桂
の2つの攻めをみています
Aは△14歩として13桂と受ける
Bは△64歩と直接防ぐ
必要があるので、▲24歩以下
△14歩▲35飛△64歩▲25飛
△13桂▲23歩成△25桂▲22と
△同銀▲85角△74飛打
までは進みそうです
ここで▲65桂が攻めの切り札なのですが、
△65同歩▲76角△同飛▲35飛
△33歩▲25飛
△71金
の局面がどうか
最終手△71金で手が難しそう
▲83桂には
△94角▲77金△36飛▲71桂成
△87歩▲同金△66歩
で後手良しとなります
△71金の他にも74飛や37角が味よく、先手が苦労する展開です
▲65桂に代えて単に▲76角はどうか
△76同飛▲35飛△33歩▲25飛
△87歩▲同金△36飛▲65桂
が自然な流れ
△44歩や△54角、△92角が考えられ、いずれも難しい展開が続きます
それから、先手にも▲33桂成とせずに72桂成とする手段もあります
先手がハッキリ良いとは言い切れませんが、▲77桂からの一連の手順が有力なのは確かでしょう