若い肉体に宿る何者かになりたいという情熱は激しくぶつかり合い、互いを疲弊させ遂には
彼等の牙城は瓦解し、砂上の楼閣と化します。

永遠のモラトリアム達は居心地の良かった胎内を出、自らの肺で呼吸する時がきました。
悩ましく恥多い青春時代との決別です。

サヨナラをする為に出会った彼等の最後の言葉は感謝の気持ちに満ちていました。

切なくて愛おしくて堪らない記憶として大切に胸に仕舞い、彼等は彼等の人生をいきます。


青春が終わりを告げても人生は続くのです。

「俺はもう生きているのではない。
残っているだけなのだよ。
人生という芝居が終わって幕が閉じ
観客が去ってしまった後
舞台に残っているだけなのだよ」

西条八十。 晩年の言葉です。