「目からウロコの生物実験展」
(誰も興味ないよね、ごめんなさい。前の記事に書いた、「楽しすぎること」って、これです。)
本当は、一人でゆっくり見たかったけど、チラシを見た長女が行きたがったので、夫と次女も巻き込んで家族総出で行きました。
(夫には、長女が飽きた時要員として同行してもらいました。)
まぁ、内容としては、基本的な生物学と、実験の心得や方法論なんですが。
レトロな顕微鏡が沢山展示されていたり、一方では最新の技術についても触れられていたり、分子生物学から、解剖、生態学的な内容に至るまで、幅広く取り上げていました。
で、入ってすぐに、ショウジョウバエ(生きてるやつ)が展示されていまして。
ショウジョウバエって、遺伝学のモデル生物としてメジャーで、私も、学生実験で育てたことがあるのですよね。
1人懐かしさに浸りながら娘に熱弁を振るっていたら、白衣を着た学芸員のおじさんが寄ってきて、説明してくださったのですが、
「私、学生実験でこれやったことあります」
「高校生のとき?」
「いえ、大学生です」
「じゃあ、もしかして……」
「はい!生物学専攻してました」
この瞬間、学芸員のおじさんと私の中に、ある種のトキメキと、胸の高鳴りが同時に発生したのを感じました。
(いえ、おじさんがどう感じたかは実際のところ不明ですよ。)
そう、
恋愛感情とは違う、ニッチでマニアックな分野におけるオタク心を分かち合える人に出会えたという胸の高鳴り!!
ショウジョウバエを前にしばし見つめ合う私とおじさん。
飽きる娘。
ここで娘が飽きなかったら、私は半日そこにいたかもしれない。
娘は小学生に見られるし、恐らく、おじさんも最初は娘に説明するつもりで近づいてきてくださったと思うのです。
私は、まぁ、付き添いの母親なんだろうという扱いでした。
ところがどっこい、この人マジだよ
と気付いたおじさん。
(おじさんっていうか、先生かな。ごめんなさい)
何気なく暮らす中でタカラヅカファンを見つけたら、きっと同じ感情になるでしょう。
ご贔屓が一緒だと分かれば、握手してしまうかも。
好きな分野が、一般的でないほど、同士に出会えた時の興奮は大きいですよね。
私は、常日頃から書いている通り、
「夫も宝塚にハマってくれたら一緒に楽しめるのに!」
と思っているのですが、でも、やっぱり、夫に感じるトキメキと、学芸員のおじさんに感じるトキメキは、全く違う種類のもので、私の中では共存し得ないのですよね。
だから、学生の時も、専攻は全く違う人とお付き合いしていたし、同じクラス(専攻)の男子は、どんなに人として好きでも、同士の域を出なかった。
ということは、なかなかタカラヅカの世界に引き込めない夫にどうアプローチするかっていうこの過程が楽しいのであって、
例えば夫から、
「かのちゃん退団だってよ」とか
「エリザの遠征どーする?」
とか言われたら、それはそれで、なんか違うと思うかもしれません。
そもそも、夫は私とは全然違う世界で育っていて、東京の華やかな大学出身で、学生時代の写真には美女が溢れていて、
(高校なんて、モデルやタカラジェンヌを輩出してるし)
なんで、私と結婚したんだろう?
と、甚だ謎なのですが、きっと私たち夫婦は、
「違うからこそいい」
のかもしれません。
なんか、物珍しかったのかな…
自分の好きなものの中で、相手にも共鳴しそうなところを探して提示して、楽しんでもらえたら嬉しい!みたいな。
例えば、先日夫が久々に映画のDVDを借りてきて、一緒に見ようと言われたのですが、
(えーー、2時間見るならタカラヅカがいいな)
と思ったけど、夫が借りてきたのは、私の大好きな堤真一さん主演の映画だったのですよね。
私が、タカラヅカの作品の中で、夫が楽しめそうな演目を選ぶように、夫は、見たい映画の中から、私が好きな俳優さんの映画を選ぶ。
こうやって、異文化コミュニケーションを図ることが、いいのかもしれません。
そうそう、そして、私、布教活動にも余念がなく、小学生のお兄ちゃんがいるママ友に会う時には、この実験展のチラシと冊子を持ち歩いて、宣伝してきましたよ!!
同士に出会えた時の喜びと、打ち解けるスピードの早さ
ちょっと遠慮がちな布教活動
これ、私の中のオタク精神に共通する要素だなぁと思いました。
はぁぁ、夏休みの自由研究の妄想が膨らむ!!
は!
妄想しがち
これも、重要な要素ですね。