おばあちゃんちに住むことになってからも太一から毎日電話があった。

ずっと出なかったけど、あたしは最後に一度だけ話す事にした。

やっと繋がって、太一は何度もやり直してくれと言ってきた。いつかあたしと結婚したいと。

太一の事が大好きだった。

一生一緒にいたかった。

でもあたしは太一があたしに相談もせず勝手に行動した事が許せなかった。

“一緒にいたい”

出た言葉はそんな素直な気持ちの言葉じゃなく、『新しい彼氏ができたからもう電話してこないで。』だった。

ずっとワガママを聞いてもらっていたせいかな。

あたしのしょーもないワガママじゃなく、このワガママだけは絶対聞いて欲しかった。

学校の近くに2人で住めるように配慮してほしかった。

電話を切ってからあたしはたくさん泣いた。

おばあちゃんが話を聞いてくれて慰めてくれた。



そうそう、太一と別れてから、地元の友達とも頻繁に連絡を取るようになったんだ。

友達も、やっとあたしがまともな道に戻ってくれて安心したようだった。

携帯も番号を変え、あたしは太一の愛(=30㎏の肉)を消す事だけを考えた。

この肉が無くなったとき、完全に太一を忘れられる…と。

近くでバイトをしながら、あたしはダイエットに集中した。

太一を忘れるって強い気持ちがあたしを動かした。

体重は1か月で10キロ落ちたのを覚えています。

失恋を忘れるには新しい恋。

でもこれだけ太っていたら寄ってくるのはオタクとかキモ系の人ばかりでした。

太一以外、ずっとイケメンばっかりだったのに今更レベル落とすなんて無理!!


男なら誰でもいい訳じゃない。


でも今のあたしじゃ相手にされない。

痩せなきゃ…ビックリマーク痩せなきゃ…!!

つまらないプライドを取り戻すために必死でダイエットした。

太一といるときはこんなに太ってる自分も好きでいられたのに、別れると鏡を見るだけで死にたくなるくらいでした。


バイトしているときと、寝てる時以外は常に運動。

おばあちゃんの作る美味しくて健康的な食事がダイエットをサポートしてくれていました。

約3年で30㎏太った体を1か月で10㎏落としました。

来る日も来る日もダイエットに明け暮れ、数ヶ月後なんとか60㎏まで落とせました。

60㎏っていったら今くらいの体重。

スレンダーが好みの人には通用しないけど、そろそろ大丈夫かな…と思いあたしは出会いを求めた。

完全に恋愛依存症だった。

これって心の病気の一種なんじゃないかと思う。

近くのパチ屋で知り合ったまぁまぁ普通の人に番号を聞かれた。

少しホッとした。

まだまだ太過ぎるけど、これくらいなら多少声がかかると。

勘違いしてたな。
ヤリたくて声かけてくるだけなのにね。下心のないナンパなんて無い。(男性のみなさんすみません。)


何度かご飯食べて付き合ってと言われてOKしたものの…。

ダメだった。合わなかった。

友達にも何人か紹介してもらって付き合ってみたものの…。

ダメだった。合わなかった。


太一と長くいすぎて、あたしはワガママを聞いてもらうのを当たり前に思うようになっていたんだ。←自覚無し。

21歳、この時も17歳のときに比べると全然だけどかなり彼氏がコロコロと変わりました。

だって誰と付き合っても、心…狭ッッッ!!と思って別れるか、相手がついていけないと思ってフラれるかどっちかだった。

フラれる方が圧倒的に多かった。

でもね、この時も彼氏コロコロ変わってたけど、浮気はしなかった。

太一の涙はあたしの浮気病ウイルスを完全に消してくれていたんだ。

今までフる側だったのにフラれっぱなしで、あたしは何が悪いのか自分を見つめ直した。

そしてワガママ過ぎたんだと気づいたんだ。←遅

人をモノのように考えていた事にもやっと気づいた。

思えばあたしは人間として大切なものが欠けている。

今もね。

自分の欲求ばかりを押し付けて、あたしは誰かに何かを与えてあげていただろうか?

太一と別れてからいろんな人と付き合ったけど、その頃の歴代彼氏によく言われたのが「奴隷と勘違いしている。」「人には心がある、人形やゲームのキャラみたいに思い通りになると思うな。」「前の彼氏の変わりにするな。」

これだけ言われるんだもん、きっと相当ひどい扱いをしていたんだと思う。

まぁ恋をする前に付き合っちゃうから相手に愛情を持てなかったんだろうけど。

簡単に恋愛依存症は治らないけど、あたしはもう少し人の気持ちを考えられる人間になろうと思った。

続く