「そう

いまお前らの親の中で、

一番わかりやすく辛いのは松本のお母さんだ。


でもこの問題は、

松本のお母さんだけじゃない。


全ての人が、

安心して過ごせるコミュニティが、

あるといいって話だよな。」


ちら。

なぜか、中間先生は、

俺らを見て話しかける。



「で、まずは方法が二つあると思うんだ。


一つは、区役所。

区役所には、日本語を母語としない人たちが、

コミュニティを作れるような場所づくりを支援しているところがある。

国際交流センターとか、

国際交流プラザとか呼ばれてるんだと思う。


まず、俺が区役所に連絡とって、

どういうことができるか、

相談してみる。


もしかしたら、

俺か区役所から、松本のお母さんに連絡するかもしれないが、構わないか?」



こくん。潤くんが、首を縦に振る。






「そして、

方法の二つ目。



今度、うちのクラスで懇談会をやろうと思う。

名目は卒業が近いので、

卒業後の謝恩会 どうしますかって話にするけど、

ずっと保護者の方で、困り事とか共有してもらうつもりでいる。


その時に、

松本のお母さんが、

誰かの保護者の方と繋がれればなぁ。」




「はーい。そんなら、任せて。

うちのかぁちゃん、八百屋だし、

コミュ力抜群だから。


多分、声かけてくれると思う。」



まぁくんが、手を挙げれば、




「うちの母も、

フードコーディネーターとか言いながら、

お料理教室やってんで、

英語喋れる人がいたら、

外国の方向けで料理教室できて、

嬉しいと思います。


俺もそれとなく、話しときます。」



風磨もちゃっかりとその話に乗る。





「ありがとう。先生。

でも、なんで

俺のmamのためにそこまでやってくれるの?」



潤くんが首を傾げながら、

中間先生に話す。




「いや、お前のお母さんだけじゃないよ。

困ってる人がいる。

他にもいるかもしれない。


そしたら、

できることをしようとするのは

当たり前だろ?」




中間先生がにっこり笑った。








⭐︎つづく⭐︎







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