智の言葉に、
下を向いていた 翔くんと、まぁくんも
はっとする。
「確かにそうだ。
こんなところで、落ち込んでる場合じゃねえな。」
翔くんが、
きっと,美しい眉を逆八の字に寄せれば、
「うん。
僕たちができることは、
クラスの問題を解決することだ。」
まぁくんもにっこりと笑う。
「どうする?ニノ?
明日の月曜日からすぐ学校に来られるってわけには行かないよね?」
潤くんも、俺の気持ちを尊重しながらか聞いてくれるから、
「まぁね。
行きたい気持ちも、実はあるんだけど、
行ったら行ったで、
あいつらに「なんで来たの?」とか、
言われるのは正直うざい。
そういうやつだって、わかってるつもりでも、
地味に傷つく。」
さっき、自分の気持ちを話してしまったからだろう。
凍っていたこころが溶けて、
緩んでしまったかのように
当たり前の様にほろほろと本当の気持ちが溢れてく。
「そうだよな。」
俺の背中を優しく撫でてくれる智の掌の暖かさに、
ぽろりと涙も込み上げてきてしまいそうだ。
「わかった。」
翔くんが帝王の顔で、
真面目に頷く。
この会話の間、
そのコンピュータ並の頭脳でいろんなこと考えてたのが見て取れる。
「あのさ。
来られそうなら、学校に来てもらいたいって
本気で思ってんだけど、
無理そうなら仕方ない。
俺もさ。
クラスの雰囲気悪くしてる当事者だけど、
正直、あの女どもだけじゃなくて、
噂とか陰口とか悪口とか、
びりびりしてるやつらが当たり前のように
人の揚げ足取ったり、
からかったり、いじったりする
今のクラスの雰囲気は、
いるだけでいらいらするんだよ。
俺らで
少しずつ仲間を増やして、
その雰囲気なおしていく。
来週もさ、
またここきていいか?
その時に他のやつも呼ぶかもしれないけど。」
「あ、いいよ。」
もともと、俺一人でドローン練習をしてたとこだ。
今日は5人で練習できたけど、
それが一人増えようが減ろうが特には関係ない。
そんな話をしてると、
「あ、もうこんな時間。」
まぁくんが、公園の時計を見て大声を出す。
「やば。俺、塾だ。
またな。ニノっ。」
翔くんが、塾のリュックを
肩からずり落ちそうにさせながら、
あわてて駅の方へかけていく。
「あ、momが心配しちゃう。
ごめんね。俺も帰る。」
潤くんも慌てて手を振って公園から出て行こうとすると、
「俺も弟の面倒見なきゃ。」
智も、帰っていってしまう。
「じゃ、俺らも行こっか。」
「うん。」
幼馴染のまぁくんが
俺の方に手を伸ばすと、
久しぶりにその手を握る。
俺らは何年かぶりに手をつなぎながら、
公園から家へと帰って行った。
⭐︎つづく⭐︎
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