そして、

二人で迎える朝。



ぐちゃぐちゃになったシーツと、

ところどころ

糊のように固まった場所。




そして、

隣には昨夜永遠の誓いと共に

契りを重ねた愛しい翔ちゃん。




健やかに眠る翔ちゃんの寝顔を見ると、



「雅紀の身体は甘い。

もう、2度と離せそうにない。」




耳元で囁く翔ちゃんの低音と、

寝乱れたベッド。



昨日の密事を思い出して、

身体のだるさを感じるとともに、

身体の芯から、

快感が蜜のように甘く疼きだす。



「でも、起きなくちゃだな。」




隣で眠る翔ちゃんを起こさないように、

そっと、

身を起こす。




「くふふ。

かわいい。」




あまりに可愛くて、

頬にキスでもしたくなっちゃうけど、


ぐっと我慢。



本当に愛している人と、

抱き合うってこんなに気持ちよくて

満ち足りたものなんだ。




幸せな朝に、

心よりの感謝を神に捧げる。





思えば、

こんなに幸せな朝を迎えることなんて、

なかった。

 



今まで、ベッドを共にしてきた人は、

店で、俺に言い寄ってきても、

俺の体だけ貪って、

さっさと誰かが待つ家に戻って行ったり、



寝ている俺を置いて、

いつのまにか、

帰っていってしまうような人たちだった。



そして、

なぜか知らないけど

長続きしないその関係は、

その人がなぜか、

俺から離れて行ったり、

会社を辞めざるをえなかったり、

時には、

その会社が潰れてしまったりして、

自然消滅するばかり。




そして、

落ち込んでる俺に、

ニノや大野さんが、

「ここにいると思い出してしまうから」と、

店ごと移転をしてくれて、

部屋の引越しまで手伝ってくれる。



そんな繰り返しだったのに。




「いいのかな。」



とても幸せすぎて、


キッチンで、

翔ちゃんの朝ごはんを作りながら、

ふと独り言ちる。



翔ちゃんとのお付き合い。

ニノは心配そうだったけど、

大野さんは

「大丈夫。相葉ちゃんが好きなようにすればいい。」

って言ってくれた。



うん。

でも、

これが、俺がしたかったこと。

欲しかったもの。

大好きな翔ちゃんと一緒の時間を過ごす。

翔ちゃんと、ともにご飯を食べる。

ううん。

俺だけでなく、

翔ちゃんと二人で幸せになりたいんだ。



きっと、

きっと。



間違ってない。


ううん。間違わせない。

俺が、これをえらんだんだから。




大丈夫。

どうにかなる。




もろもろ心配なことを頭の中から、

しめだすように、

頭を振りながら、

俺は翔ちゃんと一緒に食べる朝ごはんを作り始めた、







⭐︎つづく⭐︎








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