0617 09:00



おっと、ねすごした。

Xの呟きが遅れちゃう。


きっとフォロワーのみんなが心配してる。



慌ててスマホを手に取り、

「みな、おはよー」

とだけ、打って、

おたおめメールに目を通す。




おっ。大野さん。



「カズ 誕生日おめでとう」

句読点もないシンプルなメールに

愛が込められてる。



でもね。

あなた、そんな夜半にメールくれても

誰も読まないっての。

俺は、24時間営業じゃないのよ。

ほんと、昔っから、

自分の時間軸で生きて人を振り回すんだから。

そこが惚れてるとこでもあるから、

俺もどうしようもないけどね。



寝ぼけ眼で、

メールを返す。




「おはよー。大野さん。

今日、俺と会ってくれる?」



「当たり前だろ?

お前の誕生日なんだから、

何があっても会いにいくって」



よきよき。

ストレートかつ、

俺を本気で愛してくれる言葉を直球でくれる。


ほんと大好き。




「じゃさ。

19時に俺のうち来てよ。

待ってるよ。」




「わかった。

ちゃんと、首だけじゃなく

綺麗に全部洗ってまってろよ。」





ほんと

わかりやすすぎ。


メールの画面のスマホをだきしめて、

くすくす笑う。



my dear 大野さん。

いつまでも、その大きな心で俺を愛してね。

俺は19時を楽しみに待った。








⭐︎つづく⭐︎








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