「はーい♡
おねがいしまーす。」


目の前にぶらぶらするものをぶら下げて、
真っ裸になった雅紀を
俺のベッドにうつ伏せに寝かせると、
雅紀が顎を折りたたんだ腕に乗せて、
嬉しそうに話しかける。



いや。

雅紀くん。

君の体を、
このボディ用のウェットティッシュで拭くとしてもだね。


そのぷりぷりの尻。


天使の羽のような痣。

 
すべすべの肌。


俺は、
こんなすごいもの見せつけられて、
どうしたらいいんだい。



「はぁ。」


雅紀に気づかれずにため息を一つつくと、
覚悟を決めて、
ウェットティッシュを手に取る。


「じゃ、まず拭くぞ。」



「はーい♡」


背中の肩甲骨のところにウエットティッシュを置いただけなのに。


「ひゃあ。」


いきなりの可愛らしい雅紀の声。


おいおい。何で声出してんだよ。
そう思いつつも、
ぐっと我慢して、ウェットティッシュを滑らすと、


「あ。」

「あんっ。」

「ひぃっ。」

「はぁぁん。」


うっわ。なんて やらしい声だしやがる。


「おい。うるさい。
我慢しろ。」



「んぁ、あ、はぁぁい。
なんか、ひゃっこくて、ぞくぞくしちゃうんだもん。」



んぁぁ。
ばかたれ。

ぞくぞくしちゃうなんて、
それは俺の台詞だ。



「今度は尻だ。
痛いかもしれないけど
ちょっと我慢しろよ。」



うっわ。
これはやばい。


さっきから目を背けていた尻に目をやると、
見事な青あざ。

なんなら、
痣の周りの方は紫に変色してる。

こりゃ痛かったなぁ。


「拭くぞ。」



そうっと痛くないように、
ウェットティッシュを滑らせたつもりなのに。



「あ。やぁぁん。
いたぁぁい。」



甘くやらしい声が、
部屋中に響いた。







⭐︎つづく⭐︎





コメントは非公開です。