いつもだったら、

一人で食べるのが寂しくないようにと、

5人が何にもなくても食卓でわちゃわちゃしてることが多いんだけど


3人も受験生がいれば、

自然と 喋るのも上二人だけ。


なんか、

落ち着いた食卓でもあり、

傍目には、子供が巣立ってしまった老夫婦の食卓みたいで寂しくもある。



「3人は頑張ってるんだね。」



寂しさを紛らわすようにいちにぃに言えば、



「そうだなぁ。

ま、五人がそれぞれ旅立っちゃえば、

こんなもんかもしれないなぁ。」



かなり寂しいことを言う。




「うーん。

みんなのしあわせを考えれば、そうなのかもしれないけどな。

でも

俺、やっぱり さぶが、

志村さんのとこに言っちゃうっていうの聞いたら、

めっちゃ、

胸が苦しくなった。


だから、5人がいいなぁ。」




いちにぃに、思ったままを呟けば、


「あのさ。

じろ。


本当にそれだけか?」




「ん?」



わけのわからないことを言う。




「え?それって、

いちにぃ、どういうこと?


いちにぃは、さぶが志村さんとこの養子になるのいやじゃなかったの?

それとも、

獣医になること反対してんの?」




「いや、そうじゃなくてな。」



困ったように頭を掻くいちにぃ。




「そうじゃないなら、いいじゃん。

俺らは、さぶが、

ここのうちで、

獣医になるの応援するだけだし。」




はぁ。

いちにぃが、軽くため息をつくと、


「あ、食器片付けてこいよ。」



俺に、

皿洗いをするように命じて、

自分は茶の間の炬燵へと戻ってく。




「ん。そうする。」 


お勝手の流しに、

食べ終わった皿を持っていくと、




「じろちゃん。

おかえりぃ。」



後ろからさぶの声がした。









⭐︎つづく⭐︎







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