運命を信じるか
そう聞かれれば
信じる
信じるしかないと思う出逢いをした。
彼と
あの頃
自分の立ち位置が分からなくなっていた
だから全てやめるつもりで
長く続けた夢もやめた
30になるまであと1年しかなかった
その歳は恐怖だった
なりたくない歳
そんな29歳の歳
俺は運命に出逢った
あの日
あの部屋で
彼を見た
あぁ本当に彼と
8歳下の彼は
第一印象は可愛い、真面目、一生懸命
けど、それは個人と言うよりはグループとしてのイメージだった。
撮影が、始まっても緊張がなかなか取れない自分とは違い、自分の意見や意思をしっかり伝えて演技する彼から学ぶべき所が多かった。
彼は常に自分に自信を持たせてくれた
彼はグループのこともこなしながら大変な撮影もこなしていった。
愛嬌を振り撒くのが上手で誰からも好かれた。
可愛すぎるのでつい甘やかすとそれが原因で撮影中怒られた。
言い聞かせようと可愛くないと言ったが彼は更に可愛くなるものだから
どうしろと言うのか困るばかりだった。
19回の撮影が終わる日
終わらないことを望んだ
彼が泣く姿に悲しみが増した。
離れる前に旅行をし
俺が留守でも家は自由に使えるように
彼に家の鍵も渡した
この出逢いをその場だけのものにしたくなくて
彼に伝えた
俺たちは一生友達でいよう
と
あの時
彼は笑ったが
あの日から
俺に一生の友が出来た
あれだけ怖かった30歳も
誕生日にタマゴを30個プレゼントされて
なんだか途端に笑えてしまった
彼は不安を取り除くのが上手いみたいだ。
そんな彼は今も隣にいる
そしてこの先も
永遠の友
一生友達な俺達
名前は知ってる
先輩
それだけの人
あの日
あの部屋で
僕は永遠の友と出逢った
「俺の赤ちゃん」
「可愛い人」
彼は口癖のように毎日僕をそう呼んだ
撮影所から近いからと自宅に何度か招待もしてくれた
彼の部屋は居心地が良かった
彼は度々アドバイスもくれた
自分の仕事でいっぱいになったときも
さりげなくフォローをしてくれていた
可愛がりすぎだと注意されたからと
可愛くないと言ったことが少しムカついて
わざと普段よりも愛嬌を振り撒いた
あの頃の僕は常に彼に可愛いと言って欲しくなってたのかもしれない
歳上なのに話す内容は幼くて、怖がりで抜けていて、ほっとけない所が多いのに、人一倍優しくて、僕が部屋で寝る時明かりがダメだと知れば部屋に遮光カーテンを付けてくれて、喉が弱いと知ると加湿器もおいてくれた、そして嫉妬深いことも知った
たった19回会って過ごしただけだった
これ程までに人との別れを悲しいと思ったことがあったかと自分の感情にビックリした
会えなくなる
それが嫌で
忘れたくなくて
少しでも側に居たくて
旅行もして
家の鍵ももらって
週末には一緒に過ごした
今も
隣には彼がいる
彼が永遠の友だと言ったとき
照れてしまったけど
この先も一緒に生きてくれる約束
その言葉は、ずっと心に残るだろう。
当たり前になっても当たり前じゃない日々
あの日
あの場所で
僕らは出逢い
友となった
一生の
