名前は知ってる
先輩
それだけの人
あの日
あの部屋で
僕は永遠の友と出逢った
「俺の赤ちゃん」
「可愛い人」
彼は口癖のように毎日僕をそう呼んだ
撮影所から近いからと自宅に何度か招待もしてくれた
彼の部屋は居心地が良かった
彼は度々アドバイスもくれた
自分の仕事でいっぱいになったときも
さりげなくフォローをしてくれていた
可愛がりすぎだと注意されたからと
可愛くないと言ったことが少しムカついて
わざと普段よりも愛嬌を振り撒いた
あの頃の僕は常に彼に可愛いと言って欲しくなってたのかもしれない
歳上なのに話す内容は幼くて、怖がりで抜けていて、ほっとけない所が多いのに、人一倍優しくて、僕が部屋で寝る時明かりがダメだと知れば部屋に遮光カーテンを付けてくれて、喉が弱いと知ると加湿器もおいてくれた、そして嫉妬深いことも知った
たった19回会って過ごしただけだった
これ程までに人との別れを悲しいと思ったことがあったかと自分の感情にビックリした
会えなくなる
それが嫌で
忘れたくなくて
少しでも側に居たくて
旅行もして
家の鍵ももらって
週末には一緒に過ごした
今も
隣には彼がいる
彼が永遠の友だと言ったとき
照れてしまったけど
この先も一緒に生きてくれる約束
その言葉は、ずっと心に残るだろう。
当たり前になっても当たり前じゃない日々
あの日
あの場所で
僕らは出逢い
友となった
一生の