親友という | 徒然なまま

徒然なまま

腐女子なやつが気ままに愚痴やら萌えやら死にたがりな内容をツラツラ書いているブログです。好き BL漫画(ねこ田米蔵さん)や(夏目イサクさん)若手俳優。舞台観劇が趣味 基本ミーハーで絡みは苦手です。以上



※妄想
駄文
個人満足のためのもの













シャーロック・ホームズはこんなぐうたらしない―

ベッドに横たわりポテトチップスを食べながら緋色の研究を読む男はあきれた視線にも気付かない
オレは心で呟いた言葉を呑み込み

「いい加減、少しは片付けろよ」
目の前の事柄だけを伝えた。


「今やってたらこれ出てきちゃってさ(笑)やっぱり面白いよなーコナン・ドイルって天才だよな…」
読んでた本を閉じてオレに渡してくる
「そーだな。で、おまえ明日本当に引っ越せれるの?」
受け取りながら本と書いてある段ボールにしまう
「えっ?いけるだろオマエもいるし‼」
どこからくる自信だろう
「何時間オレに手伝わせるつもりだよ」
「そんなん明日ここ出るまでだろ」
「オレはおまえの召し使いじゃねーんだけど」
「知ってますよだからお願いして頼んだんじゃん」
「なら少しはおまえが率先して片付けやれよ…ほんとによ」
「まぁまぁ、イイジャンまだ時間はある!」

部屋は明日迄に片付くとは思えない程物が溢れていると言うのにヘラヘラしてことの大変さを分かっていないようだった。


黙々と手を動かすオレを横目に
自分の事だと言うのに何度も脱線しながら荷造りをする

「なぁ腹減らねぇ?」
オレより働いてない上、菓子を食べてた者の戯言が聞こえてきた。

「そーだなもう夕飯にしても良い時間だな」
気付けば既に18時を回っていた
「何にする?」
片付けに集中しすぎてお腹も空かなかった
「おまえの好きなもんでいいよ最後の晩餐だし」
「オマエ最後の晩餐とか…言いまわし悪すぎ」
だってそうだろおまえはここを出て行くじゃねえかよ
「おまえとは最後だろ今日で」
明日の朝には行くんじゃねかよ
「何でだよ引っ越すだけじゃん」
「引っ越し先どこだと思ってんだよ」
いつ持ったのかさえ知らない夢を叶える為におまえは遠くに行くことを選んだ
「…でも戻ってきた時は会ってくれるだろ?」
多分な…無理だよオレはおまえより優しくないんだ。
「気が向けばな」
オレだけがずっと一緒を望んでたなんて悔しすぎるんだよ
「冷たいなー」
冷たいのはおまえの方だ簡単に離れやがって
「オレはおまえが思うよりおまえのこと想ってない」
おまえが思うよりずっと想ってた…ずっと


「なんそれ…ひでぇやつ」

酷いやつはおまえだろ
オレをここに置いていくんだから…

「そーだよ知らなかった?オレ結構ひどいやつなんだよ」
「だったみたいだな、最後に知れてよかったよ…」
そんな顔すんなよ
余計な言葉を言いそうになるだろ…
「で、何食べんの?」
必死に飲み込んで普通でいるこの時間をオレはこの先も思い出すんだろう会いたくなる度に

「特上寿司!最後の晩餐ならこれだろ」

「金割り勘だろうなオレに奢らすなよ」

「最後だからな、奢ってやるよオマエと違ってイイヤツだから俺」
ホントにおまえはいいやつだよいいやつだから嫌いだ
「ありがとう、遠慮せず奢られますごちそうさん」
最後に食べる寿司は味なんてしないだろけど
おまえの驕りだから旨いって食うよ
「おぅ!任せろ(笑)」

何でもない日々
続くと思っていた日々
終わりを告げたあの日

伝えられない想いと共に
翌朝
飛んでいったあいつ

見送らないからと自宅の玄関で別れたオレ

この先の未来
交わることのない人生

サヨウナラ