師走である。世情は相変わらず騒がしい。やれ、オフレコの防衛局長発言をめぐって、いつもながらのオフレコ破りのバカバカしさ(マスコミなんか信用して酒席を同じくする愚かさ。オフレコ=引っかけ、やらせ、騙しと同義か)。…TPPに関しては各人、各界、意見が割れておりわけがわからない。明治時代、日本が苦労して欧米から勝ち取った関税自主権を再度放棄させられるもの、という儒教の加治先生の説明はわかりやすかった。自民党総裁・谷垣氏も立ち位置不明でTPPに関して総理に何を言ってるのかさっぱりわからない。… オウム裁判が終了したというが、我が国の死刑執行制度はほぼ停止状態である。よって裁判所の死刑判決に象徴される司法権の独立も法務大臣の行政裁量により毀損されているかのようだ。死刑判決はまるで茶番劇か。最初から法務大臣がお奉行さま如く一人でお裁きすればいい。 "近代立憲史を顧みれば、立法権と司法権が行政権を拘束することに原点がある" "法は死刑の執行を法務大臣の裁量に委ねたわけではない。法務大臣の思想・信条で死刑の執行を恣意的に放置することは、権力分立制を否定するもので、到底許されるものではない"(但木(ただき)敬一・元 検事総長・産経新聞11月30日・コラム 山河有情より) という解説はわかりやすい。刑事訴訟法475条には"判決確定の日から6ケ月以内に法務大臣は死刑執行命令をしなければならない、旨ある。法務大臣は刑事訴訟法475条の遵守義務を理屈をつけて免れているのだろうが、同法同条はザル法化が進んでるということか。…橋下新大阪市長は気持ちいい方だ。風通しのよい説明はすっきりする。今後期待は大きい。
