七人の侍の勘兵衛。
仲間割れしようとする離れ家の百姓たちに抜刀するシーンである。
刀を扱う姿は勘兵衛が一番様になっているし、弓の射型も五郎兵衛とは比べられないくらい美しい。
特に好きなのは雨中で野武士を待つとき刀を下段に構える場面と弓で野武士を射る場面。
構える場面では刀を握るあの人差し指がいい。また射る場面では弓矢がパッと飛沫をあげて勘兵衛の手から放れる。あの飛沫がいい。
そして「己のことばかり考える奴は己をも滅ぼすやつだ」のシーンの刀をバチンと鞘に収めるシーン。
何気なく何十回も観てきたがこのおさめ方がまた格好いい。よくよく聞くと刀を収める音が聞こえる。