手術室は壁一面真っ白なタイル。
人生初めての手術。
こーちゃんの時も帝王切開で手術室に入ったけど改めて医療って進んだと思った。
昔はやっぱり昔だな!!
とりあえず手術室は真っ白に明るかった。頭の向きを定位置に向ける為回転するストレッチャーの私の横をここへきてずっとオラついてる先生が寄ってきた。
私は回転しながらその先生の手術着を掴んだ。いや、つかみ損ねて手術着をつまんだ。
『赤ちゃん‥もしなんかあったら赤ちゃんを助けて下さい!!!』
いや、本当ドラマ並みだけどこれ本気で言えた!
『よっしゃ、何があっても2人とも助けるからな!!』
私はもぉそこから号泣で下半身麻酔の帝王切開がはじまった。
コワいし、先生優しいし、赤ちゃん心配だし、自分色んな意味死にそうだし!!
手術開始から4分‥
横たわる私の胸元に立てられた緑の盾の上から一瞬なにかが
『おめでとうございます!!』と看護婦さんの声。そして‥
『あぎゃっ!!』
何かが見えた‥
あ‥赤ちゃんや‥
赤ちゃんはその一瞬だけで直ぐ保育器に入り別室へと処置の為移動していった。
(産まれたんやぁ‥女の子産まれたんや!!!)
私は感動というのか言葉に表せられない気持ちになった。
状況的に整理は困難でまだ自分の手術も続いている。
でもなんか世界観が変わったというか!
『元気な男の子ですよ!!』
看護婦さんが手術の続く私に伝えた!!
『え?!何?男の子なんですか?』
『はい!!元気な男の子ですよ!!元気に泣いていますけど検査で別室にいるけど大丈夫ですよ!!』
私は性別ずっと女と聞いていた。
髪の毛大きくなったら三つ編みしたり一緒に料理したり〜なんて考えて今日まできた。
生まれたのは男だった。
ちょっとパニック!!まさかの男これからも男!
そんな中でも手術は続く。とりあえず赤ちゃんは産まれた安心感から次は手術に対して恐怖感に襲われた‥
こわい!こわい!
と横を見ると輸血の血が見えてもぉアウト!!
『先生アカンかもまだですか?!』
『後少しやぞ!!』
『ちょっと気持ち悪くなってきました!』
『後もう少しやぞ!!』
『なんかもぉ限界です!!』
私は突発的に点滴のしている腕を上げてしまった!看護婦さんが慌てて手で押さえ直ぐ固定のベルトで両腕を固定された。
私はうにぃぃぃー!!!!と唸った。
『あかんか?耐えれんか!?』
と先生
『もぉ、なんかこわいです!!!!』
そして全身麻酔‥チーン。
どれぐらい寝たか起きるとまだ手術室。
丁度ストレッチャーに移動するところでした。
『よく頑張ったな!!おめでとう!!』
と先生が横にきた。
私は先生に麻酔の感覚のせいで力が入らなかったが頑張って手を伸ばした。
先生はその手を強く握り返し言った。
『よく頑張った!!』
そして私は酸素マスクごしに朦朧とする意識の中振り絞り伝えた‥
『先生、ありがとうございました。』
これがお兄ちゃんの誕生である。
H19.2.26 1596g 小さな男の子
