図書館で借りた手塚治虫先生の漫画『上を下へのジレッタ 完全版』を読みながら、昨日今日と『遊戯王OCG』の禁止カードに用いてるスリーブの交換をし、『上を下へのジレッタ』に登場する「ジレッタ」という空想世界であり特殊能力でもある強大な力はチューナーが必要で、「ジレッタ」自体も「山辺音彦」という男しか持っていないという点は、シンクロ召喚やシンクロモンスターに通じる設定であると思いながら読みふけっていました。
当ブログで以前、遊戯王OCGの、カテゴリ元ネタ考察でアウラムとニンギルスについて少し考察し、ついに「星遺物物語」も第2部がクリマクス(クライマックス)となり、《星杯の神子イヴ》がシンクロチューナーであり、イヴの兄・ニンギルスと関連深いランク8のエクシーズモンスター《宵星の機神ディンギルス》について少し考察してみましたが、「ディンギルス」の元ネタの1つが、今年の9月に発売から25周年となる『LIVE ALIVE』の「近未来編」に登場する、島本和彦氏がキャラクターデザインした「ブリキ大王」である、と思いました。
『LIVE ALIVE』の「ブリキ大王」のテーマ曲「GO!GO!ブリキ大王!!」の歌詞には《オルフェゴール・バベル》とも深い関わりのある「バビロニア」という言葉も登場し、歌詞の「天を突く」というのは転じて「ディンギルス」の武器が槍であり、「異形の魔神」というのも「星遺物物語」では《夢幻転星イドリース》や《星神器デミウルギア》を示唆する言葉でもあるだけでなく、「ブリキ大王」の技には「バベルノンキック」という蹴り技もあり、「ディンギルス」の大きさや下半身から考えると蹴りも威力がかなり高そうですし、「近未来編」の主人公・田所晃には田所カオリという妹がいるという点も、ニンギルスとイヴの関係と共通しています。
おまけ
冒頭で述べた『上を下へのジレッタ』の「ジレッタ(diletta、『上を下へのジレッタ』本編では“diretta”と表記)」とは、イタリア語のdilettare(楽しむ)を語源とし、ジレッタントは「芸術や学問を趣味として愛好する人」、すなわち好事家(こうずか)という意味で、『上を下へのジレッタ』の物語は上を下へのジレッタ ~手塚治虫の人として、作家としての姿勢~で大まかな内容を描きましたが、強大な力を欲する人々に対する風刺漫画でもあります。
「ジレッタ」を『遊戯王OCG』的にシンクロモンスターとして考えると、シンクロ召喚時、「(オルフェゴール・カノーネの名前の由来と少し関連する)飛行機の爆音」などの超音波が発動するのに必要となる設定があるのでチューナー側は1体以上要求されますが、非チューナー側は「山辺音彦」を必ずシンクロ素材として要求する、という感じになりそうです。
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