最近、風邪やインフルエンザが例年より厳しく、まるで他者の嘆きに対して耳を貸さず、他者を使い捨てにする、同じ人間同士でも真摯に話し合いができず美しい海を汚す自然破壊をしたり、スズメバチの如く数に任せて他者を排除する勝つためには手段を選ばない、「惻隠の情」を持たない者に対する戒めのようにも感じます。
人間よりもウィルスの方が話し合いが最初からできない分まだマシなのかもしれないし、「ウィルス進化論」や「遺伝子の水平伝播」の概念を踏まえると、人間も心の進化、精神的な進化をする必要があるのかもしれない、と感じることもあります。
今日の『遊戯王OCG』での、「ドラゴン族とウィルスの関係」について少し考えてみました。
ドラゴン、すなわち(主に西洋における火の象徴ともいわれる)竜あるいは(主に東洋における水の象徴ともいわれる)龍は元々、外見が多くの脊椎動物を組み合わせた合成生物的な姿であることが殆どで、『遊戯王OCG』では「竜化の秘法」をウィルスと絡めることでドラゴン族へと変化する可能性を示唆しているイラストのカードが多めです。

特に「広義の端末世界」では「インヴェルズ・オリジン」が魔轟神ミーズトージの失脚と関わっていると思われる「ヴェルズ」、「竜魔王」と「真竜皇」が関わる「アモルファージ」、「守護竜アガーペイン」を取り込んだ「リース」が関わる「トロイメア」モンスターの描写は現実世界のウィルスとコンピューターウィルスを絡めており、いずれもが多かれ少なかれドラゴン族とも関りがあります。

「星遺物世界」において印象に残ったのは展開の1つが、「星杯の守護竜」の物語上での変化であり、特に「守護竜アンドレイク」と「アモルファージ・ヒュペル」のイラストの構図が「元々の姿からの変貌」という点で似ており、「アンドレイク」は「勇気」と「竜」を組み合わせた名前であると同時に、「イムドゥーク」は由来となった神話において首がライオンで首から下が鷲の姿も有名であることから「UN-DRAKE」、すなわち「竜ではない」という解釈も可能な名前であり、「竜剣士物語」で「竜化の秘法」によって鷲が「アモルファージ・ヒュペル」にされたのを彷彿とさせます。

「星遺物の守護竜メロダーク」は「覆いつくされた姿」という点では「アモルファージ・イリテュム」と共通しているものの、後に「星杯の守護竜アルマドゥーク」に変化し、「影霊獣使いセフィラウェンディ」と同じような変化を遂げることができましたが、「守護竜アガーペイン」の方はリースによって「夢幻転星イドリース」に取り込まれる展開は、「アモルファージ・イリテュム」が竜魔王によって「虚竜魔王アモルファクターP」に変化する展開を思い出させます。
「星遺物世界」でのドラゴン族「守護竜」は、他の端末世界とは「竜剣士物語」での「虚竜魔王アモルファクターP(サイコ、英語版ではペイン)」が懸け橋となって、「守護竜アガーペイン」とDT世界で「氷結界の龍」と関りがある「リチュア・プシュケローネ(ノエリア)」とを繋いでいるようにも感じられますし、『遊戯王OCG』の醍醐味の1つが「端末世界」に関する考察であると言えます。