原作漫画版『風の谷のナウシカ』に登場する土鬼皇帝(皇弟)ミラルパに関して、『フロントミッション』シリーズでは『ガンハザード』に登場するヘンリー・シャーウッドが一番ミラルパに近い要素を持っていることに遅いながらも気づいてしまいました。




『風の谷のナウシカ』第6巻の終盤での皇兄ナムリス戦でのナムリス曰く、ミラルパは

「弟のでっちあげた教義とそっくりだな」
「思い出したぜ お前は百年前のあいつに似ているんだ」
若い頃やつは本物の慈悲深い名君だったよ 土民の平安を心底願っていた
だがそれもせいぜい最初の二十年さ いつまでも愚かなままの土民をやがて憎むようになった



ミラルパは序盤ではナウシカに「生きている闇」と称されたことを踏まえると、ヘンリー・シャーウッドもまた「生きている闇」なのかもしれませんが、最終巻ラスボスには「闇の子」呼ばわりされ「お前は悪魔として記憶されることになるぞ 希望の光を破壊した張本人として」と言われたものの、本編のその後の未来では悪魔として記憶されなかったが、現実世界では行動が賛否両論で叩く人が多いナウシカだけでなく武村和輝も(私は彼が好きですし、「もっとも幸運な例外」の結末を迎えたエマ編のエンディングを観て涙を流すことができました)ナウシカと同じように心の進化を遂げた、「いのちは闇の中のまたたく光」の象徴でもあるのを踏まえると、『フロントミッション3』とは原作版『風の中のナウシカ』のリスペクトの物語の1つとして私は評価しています。