今日の語りは、『フロントミッション』シリーズに登場する、同じ名前を持つ主人公、「アルベルト」に関する話です。



どちらの「アルベルト」も、見方によっては『フロントミッション3』の主人公・武村和輝との共通要素を見出すことができる人物です。






一人目は発言内容が印象に残る人物が多いことで有名な、『フロントミッションシリーズ ガンハザード』の「アルベルト・グレイブナー」で、『フロントミッション』シリーズで一番強いと言われる主人公であり、松田大秀氏のマンガ版(1996年、コミックビームで連載、単行本は全1巻)もあります。彼に関して今では語ることはあまり多くなくなりましたが、人格者である点は忘れてはいけません。





もう一人は『フロントミッション ザ・ドライブ』(スクウェア・エニックス刊、原作・太田垣康男、イラスト・StudioSeed、単行本は全1巻)の「アルベルト・マサル・岡崎」で、『フロントミッション』シリーズの主人公で最年少の主人公です(実際は加齢により、アッシュ・ファルークや武村和輝やディラン・ラムゼイより年上になりますが)。



窮地に陥っているところを、フロスト系ヴァンツァーに乗る「暁愚連隊」の隊長・暁蓮司に救われ、猛者とは言えど、人間性を失ってはいない蓮司達とともに行動することで学んでいく…少なくとも、アルベルトが未熟であることを安易に否定しない蓮司という描写を憶えておいてください。



『ザ・ドライブ』は一応未完で、単行本は1巻内で収まる内容になっていて物語はやや単純ではあるものの、『ドッグライフ&ドッグスタイル』とは相性が良くない人や、殺伐とした物語につかれた人や『ガンハザード』や『2』や『3』が好きな方には勧められます(主人公のゼニスが修理されている場面もありますので、ゼニス系ヴァンツァーが好きな人は嬉しくなるかもしれません)。










「最強」と「未熟」、どちらも『フロントミッション3』の主人公である武村和輝にも当てはまる点は良くも悪くも否定できませんが、未熟」だった和輝が多くの事を知り、学ぶことを繰り返すことで、心の成長を遂げて真の人格者になっていき、エマ編では『フロントミッション』シリーズ本史の「最強」になるので、「未熟」だった和輝を頭ごなしに否定する行為は、2人の「アルベルト」が好きな私にとって嘆かわしいことです。