正規の初投稿内容が、『フロントミッション』シリーズに関する話とはいえ、タイトル名は『ポケモンスペシャル』からの引用です。
私が好きな『フロントミッション』シリーズは、ヴァンツァーという人間型の搭乗機械(人間型ではないのもあります)を操作して進めていく内容で、殆どの作品ではヴァンツァーは「胴体・右腕・左腕・下半身」で構成されており組み合わせる「機械の甲冑」と言える存在です(『ガンハザード』『オルタナティヴ』『レフトアライブ』は例外、ある意味原点である『重装機兵』シリーズも組み合わせるシステムは無し)。
『フロントミッション』シリーズはプレイヤーの好き嫌いが分かれやすいものの、本題であるタイトル名の引用元の言葉を見て、『フロントミッション』シリーズにおいてすぐ思い出したのは『フロントミッション1ST』の小説版『フロントミッション 最前線報告』(飯野文彦著)の終盤の展開です。
詳しいネタバレは避けますが、「たとえその身が朽ち果てゆけども、変わらぬ心の美しさ」とまさにその通りとしか言いようがなく、この展開があるからこそ、『フロントミッション3』のエマ編があるのかもしれない、とさえ思いましたし、『フロントミッション3』のエマ編自体にも、引用元の言葉とも関わる「凛々しくそびえる美しさ」を主人公である武村和輝が体現しているとしか言いようがなく(『1ST』のラスボスの姿と心が「鋼鉄の邪神」といえる醜悪なのとは対比どころか対極といえる)、エマ編でのルカーヴの行動・考え方は、何故アリサ編の彼との違いが生じたのかを考察するのに重要だと思います。
賛否両論で主人公を嫌う人が多い『フロントミッション3』ですが、エマ編は私たちも最初から完璧な存在として生まれたわけではないことを忘れてはいけないことを留めておくために考え抜かれた主人公の心が成長し、最終的には優美な人格者となる物語ですし、今となっては『フロントミッション5』の続編として見ることで、今までの『フロントミッション』シリーズとの読み合わせ・対比がかなり活きている物語といえます。
