子供の頃住んだ小さな街。
坂道の多い街。
近所に同世代の
子どもがたくさんいた。
だけどもなぜか同級生が
いなかった。
私の友達はみんな一つ上だった。
ある時期、突然線を引かれた
気持ちになった。
友達の小学校入学。
いつものように
あーそぼ♪って誘いに行っても、
おばさんが
「ユカはまだガッコ!!」
とぼとぼ
ブロックの塀に自分の体を
擦り付けながら帰った。
何度か往復した。
でも家には帰らなかった。
ちょっと小高いウチの前の神社。
海が見える。
風は強いが陰になる場所は知ってた。
その時この感情にきづいていたのかなあ?
「寂しい」って。
両親は仕事。
祖父母も家業をしていた。
でも少しするとジョンがきた。
ジョンは私の隣に座ってた。
そして
私の見ている海を見てた。
ジョンが来たら涙が出た。
声を出して泣いた。
そして
泣き疲れてジョンと帰った。
ジョンはウチの隣の犬。
鎖に繋がれた事はない。
「ジョン、まったね~
バイバ~イ~!!」
夜、カレーライスだった。
ジョンがウチの縁側の台に登った。
ジョンの影が見えた。
「ジョーンだ!
お母さん、ジョンが
カレー食べたいって」
母はいいのかなぁ?
と言いながらも、ジョンに
カレーライスを食べさせてくれた。
友達になったジョン。
ジョンに
またあいたい。
ねージョン、
私、また寂しいよ。
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