日本の刑事司法は中世
人権後進国がバラマキ外交しても軽侮されるだけ
陽光堂主人の読書日記
http://yokodo999.blog104.fc2.com/
昨日から横浜でアフリカ開発会議(TICAD)が開かれていますが、
中国や欧米に比べて出遅れている現状を挽回すべく、
安倍政権は得意のバラマキ外交を展開しています。
ここに来て急にアフリカが注目されていますが、
この動きはリビアの政変(NATOによるクーデター)が発端となっています。
周知の如く、リビアのカダフィはアフリカの発展のために力を尽くしていました。
アフリカ人のためのアフリカを作ろうとしたために、
無残にもNATO諸国によってカダフィは殺されてしまいました。
カダフィという障害が除去されたので、欧米は大手を振ってこの大陸から
搾取することができます。それ故、「第2の植民地時代の到来」と揶揄されています。
この点は中国も同様で、現在縄張り争いの真っ最中であり、
そこへ日本も加わろうというわけです。
投資を拡大するわけですから、現地の人たちにもそれなりの恩恵があることは
否定しません。しかし、各国に配分される利益の大半は権力者たちに
独占されるでしょうし、公害の蔓延といった被害も避けられません。
歪な「先進国」が率先して動いても、歪な結果しかもたらしません。
アフリカ開発会議での安倍の様子がテレビで映されていましましたが、
米露といった大国の首脳を前にしている時とは明らかに違う顔をしていました。
「上から目線」で、アフリカは未開で貧しいといった偏見がにじみ出ていて、
同じ日本人として恥ずかしさを禁じ得ません。
各国の首脳は、金満の日本が投資してくれるということで馳せ参じただけで、
この国や日本人を尊敬しているわけではありません。
国家として真に異常で、前近代的だと思っているはずです。
そう思うのは、5月29日付の「小池振一郎の弁護士日誌」に衝撃的な記事が
掲載されていたからです。以下、全文を引用します。
日本の刑事司法は『中世』か
5月21日、22日の2日間、
ジュネーブの国連で拷問禁止委員会の第2回日本政府報告書審査が開かれた。
私は、日弁連の代表団の一員として、委員会を傍聴した。
第1回日本政府報告書審査は2007年だった。
このとき私は、周防監督の「それでもボクはやってない」(英語版)を自ら持参して
ジュネーブで上映し、委員の人たち何人かに見てもらい、
素晴らしい勧告が出された。今回は、それから6年振りである。
最終日の終了時間が近づいてきたころ、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)が、
「(日本の刑事司法は)『中世』」とコメントした。衝撃的だった。
それまで、各委員から、
取調べに弁護人の立会がないのはなぜか、と質問され、
日本政府が、取調べの妨げになるからなどと答えたり、
取調べ時間が制限されていないという指摘にも、誠意をもった回答をせず
…というように、日本政府が不誠実な官僚答弁に終始していたから、
委員たちはいらだっていた。
そこで、Domah委員の「弁護人に取調べの立会がない。
そのような制度だと真実でないことを真実にして、公的記録に残るのではないか。
弁護人の立会が(取調べに)干渉するというのは説得力がない…
司法制度の透明性の問題。ここで誤った自白等が行われるのではないか。
…有罪判決と無罪判決の比率が10対1(㊟100対1の間違い)になっている。
自白に頼りすぎではないか。これは中世の名残である。
こういった制度から離れていくべきである。
日本の刑事手続を国際水準に合わせる必要がある。」と、
ズバリとメスを入れたコメントになったのだと思う。
これに対して、過敏な反応をしたのが、最後に日本政府を代表して、
日本語で挨拶した上田人権人道大使だった。
「先ほど、『中世だ』という発言があったが、日本は世界一の人権先進国だ」
と開き直った。びっくりしたが、大使はあわてて、「人権先進国の一つだ」と言い直した。
これに対する会場の、声を押し殺して苦笑する雰囲気を見て感じたのか、なんと、大使は、
「笑うな。シャラップ!」と叫んだ。
会場全体がびっくりして、シーンとなった。
議長が慌てて、「時間がないところで、(いらいらさせて)申し訳ありません。」
などと取り繕っていた。
日本の傲慢さを目の当たりにした印象だ。アフリカの委員にまで言われたくない、
という思いがあったのだろうか。
戦前、このジュネーブの国際連盟で日本が脱退した時も、
こんなだったのではないかと、思わず連想してしまった。
外務省の人権人道大使でありながら、条約機関の意義(当該政府と委員会の建設的対話)
を理解しているのだろうかと不安に思った。
ちなみに、この「人権人道大使」というのは、10年前の第1次安倍内閣のときに設けられ、
上田氏は2008年に任命されたようだ。
本当は、この『中世』j発言と「シャラップ!」は新聞の1面トップに
大きく報じられて然るべきだと思うのだが。
5月31日に出される拷問禁止委員会の日本政府に対する 第2回勧告が注目される。
「日本は世界一の人権先進国」なんですか! 知らなかった!
陸山会事件では、検察審査会の議決がでっち上げられたり、
捜査報告書が捏造されたにも拘らず、検察は責任の所在をあいまいにして
逃げ切ってしまいました。
裁判官も最高裁事務総局にコントロールされていて、法に基づいた公正な判決が
下されているとは到底言えません。
江戸時代のお白州以下と言ってもよいでしょう。
まさに「日本の刑事司法は中世」なのです。
「人権人道大使」なるものが第1次安倍内閣の時に設けられたというのも、
丸でブラックジョークです。
国家権力を縛る憲法を改めて自由気ままに権力を振るえるようにしたいと
願っているのが安倍晋三なのですから。
国民は、上田人権人道大使に倣って安倍に「シャラップ!」と言うべきです。
アフリカ諸国は長らくヨーロッパ諸国の植民地にされ、
独立後も旧宗主国の悪影響に晒されて来ました。
その結果、独裁や圧政に悩まされることになり、人権に関しては結構敏感です。
それ故、日本のイカサマ「人権先進国」振りに我慢できなかったのでしょう。
この点に関しては中国も同じですが、彼らは人権を前面に押し出しておらず、
ひたすら利益だけを追求しています。えげつないですが、偽善的ではありません。
この国は全く歪で、人権など無視されています。
もし本当に憲法に謳われているような人権が尊重されているなら、
役所が生活保護の申請書を渡さないなんてことはないはずですし、
福島原発事故の被災者が放置されるなんて事態も起こり得ないはずです。
アフリカの人たちを上から目線でバカにするなんてとんでもない迷妄で、
早くこの国を普通の国にしなければなりません。
日本では古来、民意が実現されたことは一度もなく、
2009年の政権交代で初めてそれがなされるかと期待されましたが、
米国とその走狗によって見事に潰されました。
安倍政権は、国民が二度と自分たちに盾突かないように制度を改悪して
民主主義の息の根を止めるつもりです。この点は間違いありません。
もちろんその背後には金融ユダヤ人が存在します。
いずれ自由を取り戻したアフリカの人たちが、
我々日本人を哀れんで救いの手を差し伸べてくれるかも知れません。
陽光堂主人の読書日記
http://yokodo999.blog104.fc2.com/
昨日から横浜でアフリカ開発会議(TICAD)が開かれていますが、
中国や欧米に比べて出遅れている現状を挽回すべく、
安倍政権は得意のバラマキ外交を展開しています。
ここに来て急にアフリカが注目されていますが、
この動きはリビアの政変(NATOによるクーデター)が発端となっています。
周知の如く、リビアのカダフィはアフリカの発展のために力を尽くしていました。
アフリカ人のためのアフリカを作ろうとしたために、
無残にもNATO諸国によってカダフィは殺されてしまいました。
カダフィという障害が除去されたので、欧米は大手を振ってこの大陸から
搾取することができます。それ故、「第2の植民地時代の到来」と揶揄されています。
この点は中国も同様で、現在縄張り争いの真っ最中であり、
そこへ日本も加わろうというわけです。
投資を拡大するわけですから、現地の人たちにもそれなりの恩恵があることは
否定しません。しかし、各国に配分される利益の大半は権力者たちに
独占されるでしょうし、公害の蔓延といった被害も避けられません。
歪な「先進国」が率先して動いても、歪な結果しかもたらしません。
アフリカ開発会議での安倍の様子がテレビで映されていましましたが、
米露といった大国の首脳を前にしている時とは明らかに違う顔をしていました。
「上から目線」で、アフリカは未開で貧しいといった偏見がにじみ出ていて、
同じ日本人として恥ずかしさを禁じ得ません。
各国の首脳は、金満の日本が投資してくれるということで馳せ参じただけで、
この国や日本人を尊敬しているわけではありません。
国家として真に異常で、前近代的だと思っているはずです。
そう思うのは、5月29日付の「小池振一郎の弁護士日誌」に衝撃的な記事が
掲載されていたからです。以下、全文を引用します。
日本の刑事司法は『中世』か
5月21日、22日の2日間、
ジュネーブの国連で拷問禁止委員会の第2回日本政府報告書審査が開かれた。
私は、日弁連の代表団の一員として、委員会を傍聴した。
第1回日本政府報告書審査は2007年だった。
このとき私は、周防監督の「それでもボクはやってない」(英語版)を自ら持参して
ジュネーブで上映し、委員の人たち何人かに見てもらい、
素晴らしい勧告が出された。今回は、それから6年振りである。
最終日の終了時間が近づいてきたころ、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)が、
「(日本の刑事司法は)『中世』」とコメントした。衝撃的だった。
それまで、各委員から、
取調べに弁護人の立会がないのはなぜか、と質問され、
日本政府が、取調べの妨げになるからなどと答えたり、
取調べ時間が制限されていないという指摘にも、誠意をもった回答をせず
…というように、日本政府が不誠実な官僚答弁に終始していたから、
委員たちはいらだっていた。
そこで、Domah委員の「弁護人に取調べの立会がない。
そのような制度だと真実でないことを真実にして、公的記録に残るのではないか。
弁護人の立会が(取調べに)干渉するというのは説得力がない…
司法制度の透明性の問題。ここで誤った自白等が行われるのではないか。
…有罪判決と無罪判決の比率が10対1(㊟100対1の間違い)になっている。
自白に頼りすぎではないか。これは中世の名残である。
こういった制度から離れていくべきである。
日本の刑事手続を国際水準に合わせる必要がある。」と、
ズバリとメスを入れたコメントになったのだと思う。
これに対して、過敏な反応をしたのが、最後に日本政府を代表して、
日本語で挨拶した上田人権人道大使だった。
「先ほど、『中世だ』という発言があったが、日本は世界一の人権先進国だ」
と開き直った。びっくりしたが、大使はあわてて、「人権先進国の一つだ」と言い直した。
これに対する会場の、声を押し殺して苦笑する雰囲気を見て感じたのか、なんと、大使は、
「笑うな。シャラップ!」と叫んだ。
会場全体がびっくりして、シーンとなった。
議長が慌てて、「時間がないところで、(いらいらさせて)申し訳ありません。」
などと取り繕っていた。
日本の傲慢さを目の当たりにした印象だ。アフリカの委員にまで言われたくない、
という思いがあったのだろうか。
戦前、このジュネーブの国際連盟で日本が脱退した時も、
こんなだったのではないかと、思わず連想してしまった。
外務省の人権人道大使でありながら、条約機関の意義(当該政府と委員会の建設的対話)
を理解しているのだろうかと不安に思った。
ちなみに、この「人権人道大使」というのは、10年前の第1次安倍内閣のときに設けられ、
上田氏は2008年に任命されたようだ。
本当は、この『中世』j発言と「シャラップ!」は新聞の1面トップに
大きく報じられて然るべきだと思うのだが。
5月31日に出される拷問禁止委員会の日本政府に対する 第2回勧告が注目される。
「日本は世界一の人権先進国」なんですか! 知らなかった!
陸山会事件では、検察審査会の議決がでっち上げられたり、
捜査報告書が捏造されたにも拘らず、検察は責任の所在をあいまいにして
逃げ切ってしまいました。
裁判官も最高裁事務総局にコントロールされていて、法に基づいた公正な判決が
下されているとは到底言えません。
江戸時代のお白州以下と言ってもよいでしょう。
まさに「日本の刑事司法は中世」なのです。
「人権人道大使」なるものが第1次安倍内閣の時に設けられたというのも、
丸でブラックジョークです。
国家権力を縛る憲法を改めて自由気ままに権力を振るえるようにしたいと
願っているのが安倍晋三なのですから。
国民は、上田人権人道大使に倣って安倍に「シャラップ!」と言うべきです。
アフリカ諸国は長らくヨーロッパ諸国の植民地にされ、
独立後も旧宗主国の悪影響に晒されて来ました。
その結果、独裁や圧政に悩まされることになり、人権に関しては結構敏感です。
それ故、日本のイカサマ「人権先進国」振りに我慢できなかったのでしょう。
この点に関しては中国も同じですが、彼らは人権を前面に押し出しておらず、
ひたすら利益だけを追求しています。えげつないですが、偽善的ではありません。
この国は全く歪で、人権など無視されています。
もし本当に憲法に謳われているような人権が尊重されているなら、
役所が生活保護の申請書を渡さないなんてことはないはずですし、
福島原発事故の被災者が放置されるなんて事態も起こり得ないはずです。
アフリカの人たちを上から目線でバカにするなんてとんでもない迷妄で、
早くこの国を普通の国にしなければなりません。
日本では古来、民意が実現されたことは一度もなく、
2009年の政権交代で初めてそれがなされるかと期待されましたが、
米国とその走狗によって見事に潰されました。
安倍政権は、国民が二度と自分たちに盾突かないように制度を改悪して
民主主義の息の根を止めるつもりです。この点は間違いありません。
もちろんその背後には金融ユダヤ人が存在します。
いずれ自由を取り戻したアフリカの人たちが、
我々日本人を哀れんで救いの手を差し伸べてくれるかも知れません。