ひさしぶりにいい映画を見た気がする。
人生はほとんど、いや、全てがそんなに今のないことだと思う。
何を食べるのも、見るのも、仕事だって、なんの意味もない。
漫画家という仕事は、「気楽そうでいいな」なんて私は思っていたけれども、実際はそんなことはない。
どんな仕事だって、大なり小なり苦しい。
じゃあわざわざなんのために、苦しんでまでそんなことをするのか。
あえてそこで働くのか、それをするのか。
それは、誰かにとって、自分が憧れられていると感じるからなのかもしれない。でも違うのかもしれない。
意味のないことに意味を見出すことは難しい。
自分で自分を鼓舞しながら生きるのは難しい。
しかし、誰かが、「あなたはすごい」と言ってくれたなら、少しぐらい前向きに頑張れはしないだろうか。
誰かのそんな頑張っている背中を見て、誰かがまた頑張れる。
私が教師という仕事についたのも、憧れからだった。
しかし、この仕事にも意味はない。
なんの意味もない。
今日この映画を見て、意味はなくてもやろうと思える何かをひたむきに探してみたくなった。
やりたいことにまっすぐに挑むその背中を見て、勇気をもらった。