昼休みに突然税務署がやってきました。一時期消費税を支払えない状態があったので、お支払いのご相談をしていたので、その件かと思いました。


税務署職員

「今から未払いの金額を全て押収します。」


支払計画を提出していたのですが、突然の押収。従業員の給与のことがあるので、どうにか支払い計画書を見てほしいとお願いをしましたが・・・。聞き入れてくれません。お話し合いをしていた職員の方でもないので、聞く耳を持たず、あら捜しを始めました。


払っていない会社が悪いのですが、このときは心底うらみました。不本意でしたが、管財人の弁護士を呼びました。


何故呼んだのかというと、会社更生法が発動した場合、倒産ではないので、押収、差し押さえが出来なくなるという効果が生まれるので、税務署さんの押収を最小限にとどめるように交渉するには、法を理解する弁護士しかいないと考えたのです。


弁護士は血相を変えて飛んできてくれました。事務所で税務署の恐持ての方と、弁護士が討論を始めました。


弁護士

「裁判所から提出している書類を読んでいないのですか?」


税務署

「こちらも同等の任務で動いている。上からの命令なので、この場は金品を押収する。もしも、返品が認められたら、そのときは応じる。」


弁護士

「そんなお役所仕事でしてもらっては、更生にならない。私が直接あなたの上司とお話させていただきたいので、ご案内いただけませんか?アポイントをとりたい。」


そんなやりとりが1時間ほど続き、結局税務署は何もとらずに帰りました。


なんだが自分が情けなくなりました。社員を、会社をと奮起してこの状況を乗り切ろうと決意したばかりでしたが、目の前で起きる権力と権利の闘争。社員にも申し訳なく、自分を責めることしかできませんでした。


そして、3日後。


弁護士と裁判所職員から、私の今後の身の振り方を説明されました。


・・・・また明日。



↓ 私の友人が進めているサーバーです。一度見てあげてください。



記者会見が始めまり、地元報道陣が多数集まりました。

今までお世話になった方もいらっしゃいました。

記者会見のなか、弁護士は

『会社が倒産したわけではなく、立て直すために我等が裁判所と共に運営し、新オーナーを探す作業に入ったのです。営業も継続しておこないます。閉店したわけではないと、強く認識してください。』

と、発言していたのですが・・・

夜のニュースを観て驚きました。

『株式会社○○が倒産しました。会社更正法が適用されました。負債は11億円で・・・』

心臓が止まりそうでした。どのニュースも、『継続して営業を行う』と言わなかったのです。
取引先から電話の嵐でした。

翌朝、朝刊をみても、大きく倒産したと書かれていました。

辛く、悔しく、何もかも憎たらしくなっていきました。しかし、社員はもっと不安で辛いはず。自分の気持ちに捕らわれてはいけない。

頭を切り替えて、出社しました。

その日は朝からパタリと客足が無いまま昼を向かえました。

昼御飯を食べながら、今後を考えていると、いきなり税務署が大勢で入ってきました。

営業継続となった我が社。今後の計画を弁護士に聞いていると、突然の電話ラッシュ。

出てみると地元報道関係者でした。

『倒産したとは本当ですか。経緯をお願いします。』

なんと反応。早い。いや早すぎる。何故、何処から情報が・・・。

弁護士が電話を代わって欲しいと提案してきました。

『管財人となった者です。記者会見をここ○○で本日午後4時から行います。それまでは質問にお答えできません。』

へ?記者会見?
戸惑いを隠せませんでした。さらに弁護士から私に
『裁判所には、倒産、更正など社会にもたらす影響を法で解決する場合、裁判所掲示板にて公表するのです。すでに公表されていますので、記者会見を行います。勿論我ら管財人だけです。あなたは結構ですから。』

私は記者会見が不安で仕方ありませんでした。
その不安は的中してしまったのです。