会社更生法の手続きは、基本、管財人の弁護士さんと、裁判所、債権者の間でなされるので、元経営者のやることは定められていません。


ただ、ケースによるもののようで、更正法が入っている間も営業を継続している場合、やはり運営を手伝うように命令が下る場合があります。


私はそのケースでして、お取引いただいていた業者さんや、近隣のお世話になっている会社にご挨拶と、今後のお願いをしてまわりました。


ただ、混乱を極めたのは契約書について。株式会社という肩書きから、更生会社となり、代表として名前と印鑑をついている私の名前がなくなるので、契約書が不完全なものとなっているのです。


当然書き換えが必要になり、管財人の弁護士さんの名前と、更生会社○○という書き換えなど、数十件ある契約書を早急に対処しなければなりませんでした。


判子があるなら楽なのですが、更生会社になってからの判子が出来ておらず、もう手が痛くなるほどペンを走らせました。主にパソコンを使っての作業になれてしまっていたのが仇になりました。


字は日ごろから書かないといけませんね。


そんなデスクワークも一息ついたとき、一週間の客数をチェックしていたとき、社員の一人が私の元へ来てくれ、話をしてくれました。


私も気がついていたのですが、「更正法が入ってから客数が大幅に減少している」と心配して伝えにきてくれたのです。


およそ40%減。これは大赤字です。予約を頂いた方以外ほとんどきていない計算になります。


いやな予感がしていましたが、その減少は氷山の一角でした。日を重ねるごとに減少はひどくなりました。


社員も不安でたまらない様子でした。

是非ごらんください。↓



給与でません。
そう家族に報告するのが怖くてしかたなく、公園をうろうろ。
夜もふけてきて、そろそろ帰ろうと思ったら、不良に絡まれました。

悪い事は重なるんだなぁとツクヅク考えました。

金をくれという青年達。ああ、それは私も同じだよ。

とりあえず無視して、勇気をだして帰宅しました。妻に

『今日ね・・・』

一通り説明しました。すると。
『お疲れ様。頑張ったね。ところで休みはないの?皆でお弁当持って遊びにいこうよ。』

私は泣いていました。ただただ『ありがとう』と言うばかり。
妻は
『うん。ありがとう。さぁ、お腹減ったでしょ?まずは腹ごしらえよ!!その後はTSUTAYA!!
妻に出会えて良かった。

明日への勇気をもらいました。
翌日からは、様々な手続きに追われていました。

今後の私の役目を弁護士と相談しました。

業務を停止できない状態なので、今までの業務の引き続きを管財人と、従業員にお願いする事。また、今まで所有していた会社運営に関わる備品の受け渡しでした。

ただ、やはりというべきか。私の給与は返済に当てられるので、無給で働くことになりました。

家族になんて言えばいいのか、辛くてなかなか帰宅できませんでした。