「ハート型に見えなかった?」
みさきは思わずるいに聞いた。
「見えた、見えた」
るいも驚いた表情。
「演出じゃないよね」
「見えたのって、
私たちだけかもしれない」
それはきっと恋する二人にしか見えない幻。
それは天使が魔法をかけたのかもしれない。
そしてるいとみさきは手をつないだ。
ねえ、もし天使が見えたなら、
きっと私の胸に矢が刺さってるかもしれない。
だって、こんなに胸がドキドキするから。
ふっとリンクの目の前に天使が見えた。
それは父親の拓海と一緒に
リンクを見つめてる沙希だった。
沙希はみさきに手を振った。
