しばらくしてルカからメールが届いた。
「桃花が与えてくれた愛は僕の心の中に日記みたいに刻み込まれてるよ。
めくればきっといい思い出になると思う。
僕は楽しかったよ、毎日」
これは別れのメールだ。
言葉にしないのは、できないからかもしれない。
そんな弱さはルカの優しさなのだ。
ルカは本当に優しくて、100点の彼氏なのに。
結局私が追いつめてしまったのだ。
「思い出は大樹だって奪うことなんてできないよ。
僕の中で桃花は全て思い出にするよ。
だから、君は自分の気持ちに素直になりなよ。」
ルカは大樹を好きな私の気持ちに気がついてたんだ、やっぱり。
「追伸。大樹なら負けてもしょうがないよ」
自分で自分がひどい女のような気がしていた。
なのに今すぐにでも大樹に会いたいと思っていた。
大樹にフラれたことをメールした。
なんでいちいちそんなことを報告してるんだろう。
考えれば考えるほど自分勝手で、エゴな自分が嫌になった。