タイトル 「天使の羽」 548 | 可愛い君に愛を囁きたい

 

 ひなたには鈴音の背中に


 翼がないことに気がついた。



 あんなに大きく


 羽ばたいていた翼が

 

 すっかり抜け落ちている。





 ひなたはいきなり


 鈴音を抱きしめた。



「辛かったね。

 

 辛かったんだね」



 鈴音はひなたの声が


 優しく響いた。





 慰められた。