タイトル 「天使の羽」 844 と、みんなは目を疑った。 鈴音は一回もジャンプせずに、 リンクを滑走していった。「えっ?失敗……」 鈴音はぐるりと何もせず、 リンクを滑走していく。 そして鈴音は、もう一度沙希の方を見た。 鈴音の口が、「た・っ・て・る」と動く。 そして鈴音は満面の笑みを浮かべた。 鈴音は演技を途中でやめ、 一目散に沙希の方へ滑り出した。 そして、観客席を乗り越えて、 立ったままの沙希を抱きしめた。