タイトル「森ガールと盛りあガール」 155 | 可愛い君に愛を囁きたい

 愛子さんは笑いながら許してくれた。

 そもそも気にもしてなかったというのが本当のところだろう。

「結婚式は内輪だけの小さなパーティだから、桃花さんも来てね」

「来ていいんですか?」

「もちろんよ」

 これはルカとの結婚式の下見になるわ。

「じゃあ、行きます。行かしてもらいます」

 その日から桃花は変に愛子さんの家に入り浸った。

 その原因の一つに愛子の料理がおいしいことがあった。

 考えてみると一人暮らしを始めてろくなものを食べてない。

 いつも学食か、コンビニ弁当。

 ファミレスなんかの外食ばかり。

 だから普通に料理してある料理がおいしかった。

 また通いつめるうち、子供の舞ちゃんともすっかり打ち解けていた。

 舞ちゃんは桃花の顔を見ると、「モモタン」と笑顔で近寄ってきて、膝の上に座り込む。

 逆に桃花の顔を見ると、「またか」と山ちゃんが嫌な顔をした。

 桃花に舞をとられてることに嫌悪を感じていたのだ。

 そんなある日、ほどほどにしろよとルカに注意された。

 もちろんルカがそんなこと言うわけがない。

 山ちゃんがルカに言わせてるのだ。

 姑息な男だ。

 そう思ったが考えてみると、純愛が実って二人っきりになれてる一番ラブラブな時にお邪魔してるわけだ。

 そう考えると、少し反省した。